カッパ
たまたま浅草から上野まで歩いたらたくさんのカッパに会いました
ドライバーレス革命 DRIVER LESS 自動運転車の普及で世界はどう変わるか?
「ドライバーレス革命 DRIVER LESS 自動運転車の普及で世界はどう変わるか?」
(16)17日経BP社 ホッド・リプソン メルバ・カーマン
自動運転技術に関して簡潔でわかりやすい。
事故の大半は人為的な不注意なので、不注意が無いだけで、事故と被害者は大幅に減る。
少しでも自動化された時点で、人間は注意をしなくなる。自動ブレーキによりすぐに渋滞中は運転に注意を払わなくなるに違いない。
そして自動化と電気自動車との親和性から自動化の普及と同時に電気自動車に置き換わっていく。
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車の運転は移動ロボットよりも自動化しやすい
①歩いたり、登ったりするよりも転がる方が簡単
②決まりきった操作の繰り返しが多い 運転している時間の99%はありきたりのつまらない動作
そうでない瞬間1% この不測の事態「コーナーケース」
but問題があれば、むごたらしい悲劇的事件 実社会における混沌とした道路における行動や判断
①複雑なコミュニケーション ②様々な環境における同じ物体の認識=知覚がないことが原因
効果 環境、混雑 ←最適な制御
駐車場 95%の時間は駐車している 空いた土地をどう使うか!
通勤を楽にする LA81%、メルボルン76%、ヒューストン75%、ロンドン・NY18%、東京7%
事故が減る 人間は約30万kmごとになんらかの事故を起こしている 死亡事故は全体の0.3%
しかも大半は回避可能な人為的ミス 4D①飲酒drinking ②薬物drugged ③居眠りdrowsy ④ながらdistracted
←検証が容易 ロボットはソフトウェアをコピーできるので、他のロボットの知識を利用して学習を進められる
30万kmの倍の距離を無事故で運転する検証に1600km/日走るとして、 1台では400日かかるが、400台なら1日で可能
課題 ハッキング、シートベルトを締めない、ふざける
プライバシー 歩行者、乗客
倫理 違法ソフト
知覚
見る、反応する、考える能力 認知+視覚データの処理 ロボットはほとんど視覚情報処理ができなかった
視覚 ほかの感覚に比べ広範な世界を対象とし空間的時間的にも情報量が多い
ディープラーニング①育てる、学習する ②ルールに縛られない
エッジ検出 視覚認識技術
クオリア 個人が直接経験した感覚 ディープラーニングネットワークのクオリア
未来はどのようにやって来るのか 2段階 徐々に、それから突然に 「日はまた昇る」ヘミングウェイ
ゼロ原理 既存の産業を一変させる新興テクノロジーは、その導入により、何らかの生産コストが劇的に減少し、ほぼゼロに近くなる ←cfセグウェイ
①損害 交通事故関係の医療、賃金コスト 一方で、医療、保険等は収入源を失う
②ドライバーの仕事 ドライバーの給与 流通350万人 タクシー23.37万人/全米
③時間 運転に費やす時間
④サイズ 事故を起こす可能性が少ないため、車体を小型化、軽量化できる
導入を遅らせる通説
自動化バイアス 引き継ぎ問題
←人間と機械がハンドルを共有すると、人間は注意を払わなくなる
②技術進歩のスピードは一定である
段階的な移行は技術的に難しいばかりか安全性を損なう
③消費者の抵抗がある
←大半の運転は通勤や買い物で、ほかのことをしたいと思っている
④莫大なインフラ投資が必要になる
←道路ではなく車に知性を持たせている
1939万博GMフューチャラマ ダ・ビンチ問題
発明コンセプトに問題ないものの、必要なテクノロジーがまだ存在していないため実現できない状況
①コスト そもそも維持コストに問題
②車が自動走行できるようになれば不要
③ソフトウェアが更新されたら時代遅れになる→白線だけ
⑤倫理的な問題がある
←人間も直観的に計算している
⑥ほぼ100%安全でなければならない
←平均的な人間の安全性を身につけた時点で導入メリット
人間の2倍の段階で合法化されるべき
⑦突然起こる
←限定された区域内で利用され、少しずつ増えていく
マイクロソフトが開発したら?
①頻繁に停止する
②どきどきすべてのドアがロックされる
③ときどき再始動もできなくなる
④新モデルが発表されるたびに、新しい操作方法になる
⑤車線が塗りなおされるたびに、新たなOSの車を購入しなければならない
⑥ひとつのライセンスでは一人しか乗れない
⑦すべての警告灯が、単一の警告灯に代わる
⑧エアバッグが開くときに、本当に開きますか?と尋ねられる
制御 重要な性能 ①リアルタイムの反応速度 ②99.9%の信頼性 ③人間レベル以上の知覚能力
下位レベル ブレーキ、アクセル、ハンドルなど内部システムの操作
予測アルゴリズムのタイムラグ解消 ①計算能力の向上 ②電気エンジンの方が制御しやすい
中位レベル 視覚センサー シーン理解 物体認識 現実世界の複雑な状況に対処
①占有グリッド 車外環境を3次元でデジタルモデル化し、リアルタイムで更新していくソフトウェアツール
②占有グリッドに流れ込んでくる生データを認識、分類するソフトウェアプログラム
③予測AIソフトウェアを使い不確実性の円錐を生み出し、動く場所を予測
④交通ルールに従いながら、知覚した障害物を迂回するよう車を制御する短期進路決定ツール
上位レベル ナビゲーションやルート選定などより長期的な判断 A*アルゴリズム 1968ニルス・ニルソン コスト計算
ドライバーレス・カーの構造
・高解像度デジタルマップ 位置を特定 自動位置決め地図作成SLAM
→ディープラーニングによりシーン認識に頼るようになる+自動で高解像度マップを更新
・デジタルカメラ 画素グリッド 視覚的環境をとらえる 3次元知覚能力が劣る
・光探知測距レーザーライダーセンサー 点群 シーンを把握 物理的環境の3次元デジタルモデルを生み出す 色が無い、カメラより遅い
・電波探知測距レーダーセンサー 反射した物体の形や材質、移動速度を知る手がかり 見通しの悪い場所に効果 解像度が低い
・音波航行測距 超音波センサー(ソナー) 物体の位置速度を検知 解像度が高いが、減衰が速く、風の影響を受けるため近距離の物体しか検知できない →駐車時
・全地球測位システムGPS 24機のうち4機の衛星から信号を受信し、三角測量 荒天時、高層ビルの立ち並ぶ場所では信号の受信間隔がずれるため不正確(アーバンキャニオン効果)
・慣性計測装置IMU 加速度センサー、方位センサー、ジャイロ 推測航法GPSを補完 +バランスを保つ スリップ等の検知
・コントローラー・エリア・ネットワークCANバス 車がデータをやりとり 制御プロトコルの規格化が必要 通信速度、回線容量(処理速度+チャンネル数)、圧縮、セキュリティ
Ⅴ2X(V2V車対車 V2I車対道路)通信
・人工ニューラルネットワーク 高速コンピューター、大量のデータ、高性能デジタルカメラ、多層の人工ニューロン、高速グラフィックカードGPU(グラフィクス・プロセシング・ユニット)
パーセプトロン 1957 フランク・ローゼンプラット イサカ 電気抵抗を変える
人工ニューラルネットワーク ワーボス 小数値も扱う、誤差逆伝播 重み係数
ネオコグニトロン 福島邦彦 映像を簡略化し、特定の色や形を区別して認識
AI 記号的AI トップダウン ルールベース
チェッカープログラム ハッシュテーブル+ミニマックス法+確率 サミュエル
データ駆動型AI ボトムアップ 推論
カンブリア爆発 自動ロボット工学の多様化
処理能力、記憶能力、通信能力などの基盤ハードウェアテクノロジー
進化①電力貯蔵と電力効率の加速度的向上 充電に割く時間が減る
②演算能力の加速度的向上 コアの並列化 リアルタイムの判断
③センサーテクノロジーの加速度的向上 シーン理解、バックアップ
④データ記憶能力の加速度的向上 記憶検索の速度、信頼性、消費エネルギー、重さ
⑤通信能力の加速度的向上
ハードウェアエンジニアがどれだけ改良を施してもソフトウェアエンジニアがすぐにその能力を使い尽くしてしまう
ひとたび生まれた知性は、間違いなく視覚野を越えて広がっていき、
捕食者や被食者、交尾の相手を見つける段階から、
本格的なコミュニケーション、自己認識といった段階へと発展していく
視覚認識、音声認識、言語生成、芸術的創作活動
自己認識 自分をシミュレーションする能力 ある行為をすればどうなるか 演算能力2020 自己認識2050
感情 痛み 現実の損傷
恐れ 間もなく重大な損傷を受ける可能性が高い
心配 さほど重要でないマイナスの結果が起こりそうな少し先の未来
多細胞生物が生まれて5億年後視覚が生まれ、その5億年後ホモ・サピエンスが生まれた
≒1950年から視覚のない初期ロボットが知覚を得るまでに50年かかったのなら、
人間並に自己認識するAIに到達するには、さらに50年かかってもおかしくない
大都市圏郊外の新しい政治・行政地理学
‘17日本評論社 新井智一
地方の政治過程。
自治体の合併はそれぞれ興味深い政治過程があったのだろう。企業であれば、倒産すれば済むが、自治体はいくら足による投票があるとしても、そう簡単には移動できないわけだし、企業経営よりも重視されるべきものだと思う。政策実現やリスク評価のためにはいろいろな事例を参考にするのは重要なので、こういった事例の集積は貴重だと思う。
西東京市。田無市と保谷市の合併。当初、大きな工場の多かった田無市は、合併に消極的だったが、工場が海外に移転していき税収が落ち込み、バブル崩壊により田無駅前再開発ビルの借金が負担となり、合併に舵をきった。
あきるの市。秋留台開発のために都主導で合併したが、都が手を引いてしまった。
小金井市のごみ焼却場立地場所の選定過程。望まない施設の立地を拒むために、共感を得られる争点を持ってこられるかどうか。
人間はどこまで耐えられるのか
Life AT THE EXTREMES THE SCIENCE OF SURVIVAL
(00)’02河出書房新社 フランセス・アッシュクロフト
人間の身体が山に登ったり、海に潜ったり、暑いところ、寒いところ、など極限状態に近づくにつれてどんなふうになっていくのか。極限状態に生きる生物の適応の仕方。丁寧で面白い。
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高く
高山病 低酸素症 徐々に慣らせば8000mでも数日は耐えられる
高圧酸素室で気圧を上げると数分で意識を失う
高度1.92万mで肺は水蒸気で飽和 海面で6% エベレスト頂上で19%
大気中より肺胞内の方が酸素分圧が低い 肺胞内の水蒸気
正常な酸素濃度を維持できる最低気圧は100トル1.04万m
1.89万m以上で血液が沸騰
呼吸は酸素ではなく二酸化炭素によって調整される
息が止められないのは酸素を求めて、というよりも血液中の二酸化炭素が上がるから
酸素濃度が低いと呼吸のペースが速くなり、体内の二酸化炭素が排出されるため、息が止まる
二酸化炭素の生成に時間がかかるため、呼吸を楽にするために更に多くの酸素を吸わなければならない→睡眠を妨げる→体力消耗
高高度に到達すると、一週間で呼吸が通常の5~7倍になる
呼吸を抑制するために呼吸に代わり腎臓が血液の酸素を回復させるが、時間がかかり効果も小さい
酸素を運搬する赤血球が増えると、酸素の量も増えるが、血液の粘性が高くなり、心臓が血液を送り出しにくくなる そもそも酸素が増えるという効果はどうやらないようだ
高地の人は胸部が大きく、肺の容量の割合が大きい
湿度が低いので脱水症状になりやすく、呼吸が増えると肺から水分が気化して排出されるので更に悪化
太陽放射、氷や雪からの反射で日焼け
空気が薄く大気の断熱効果が低くなり多くの熱が放射され、高度100mごとに1℃低下
強風で体感温度が下がる
深く
水圧 10mごとに1気圧 気体の体積が減る 気体が体液に溶ける量が増える
上昇する際に、窒素が気泡となり、毛細血管をふさぐ
水につかるだけで血液が上がるので、海難救助で引き上げると、血液が下半身に流れ、低体温となった足の血液が心臓に戻り、心停止を引き起こす→水平に引き上げる
頭が水深1mを超えると、肺への水圧で物理的に呼吸できない
ホースで空気を送り込む ホースがつぶれなかったとしても、ホースに空気を送る以上の水圧から空気が逆流し、人が吸い込まれる
浮上すると、体内の空気が膨張し、血液に空気が侵入し、脳に血液が流れなくなるので、調整時間が必要
オウムガイの殻は推進750mの水圧まで耐えられる
魚の浮き袋は、深いところに行くと空気が圧縮されるので更に沈み、浅いところに行くと空気が膨張するので更に浮かぶため、浮き袋の空気の量を調整する必要がある →通常は限られた深さで生活する
呼吸を誘発するのは体内の二酸化炭素濃度なので、息を吐いてから潜れば、息を止められる時間が伸びるが、脳が正常に機能できる酸素濃度が下がると意識を失う
潜ると乳酸がたまり、それを分解するために酸素が必要となるので休息が必要になる
水に潜る動物は血管を収縮させてあまり関係のない器官への血液供給を減らし、酸素消費量を抑える
窒素酔い アルコール中毒と似ている
水深50m付近から生じ90mで意識を失う メカニズムは不明
純粋酸素は24時間を超えると肺に炎症 7気圧で5分が限界
二酸化炭素 呼吸を刺激 0.04%から6%に上昇しても1気圧なら影響ないが10気圧では中毒、意識を失う
水深30mより深いと窒素酔いを避けるため圧縮空気は使えず、窒素を別のガス(通常ヘリウム)に置き換え(ヘリオックス)酸素分圧が0.5バールを超えないように調整する
ヘリウムは不活性ガスで中毒を起こしにくく濃度も低いので、粘性も少なく呼吸しやすく、水に溶けにくく血液に溶ける量も少ないので減圧の時間が短くてすむが、熱伝導率が高く呼気を通じて体温が逃げていく
空気が軽いほど声帯が早く振動するので声が高くなる
水深200mで高圧性神経症候群HPNSになる
飽和潜水(サチュレーションダイビング)
周囲の水圧と同じ気圧に維持された居住用カプセルで時間をかけて減圧する
100mで4日、 300mで10日 退屈
水中では重さを感じない 上下もわからないが泡が手掛かり
回転する道具を使いにくい
海流でじっとしていることが困難
水の密度が高く作業がしにくい
光が屈折し目の焦点が合わないので、ゴーグルをつけて焦点を合わせるが、大きく見える
水は光を吸収し赤、黄が奪われ、15mで青緑、100mで青だけが残り600mで完全な暗闇
密度が高い液体では音の振動が早くなり聞き取りにくく、音波は早く伝わるので音の方向を判断しにくい
トリエステ号1960年1月23日 10920m 1100バール
暑さ
中枢温度は37℃前後に保たれているが、0.5℃の範囲で変動し、午後遅くに高くなり、夜明け直前が最も低い 42℃を超えると心臓発作を引き起こして死に至る恐れがある
表面温度は幅がある 寒いと20℃、激しい運動で41℃
体温の主要調節器は脳にある 肌には寒冷受容体
28℃が最も敏感 暑さを痛いと感じる受容体
精子はとくに高温に弱い
哺乳類は50℃以上になると数分で死ぬが、人間は空気が乾いていれば汗をかくことで高温に耐えられる
サウナ 127℃でも20分耐えられる
短時間ならもっと高温でも耐えられる
対外から取り込む熱を減らす 毛が断熱層の役割
体内で生成される熱を放出する 毛細血管が膨張する
放射60%→伝導20%→対流20%→汗の蒸発(外気が体温より高い場合の唯一の方法)
1mlの汗に2400cal 20倍の熱放出 300万個の汗腺
アドレナリンが発汗を促す 10~12l/日暑くなくても0.8l/日
湿度が75%を超えると汗が蒸発せず脱水症状を起こすだけ
背が高い人ほど表面積が増えて効率的に熱を放出できる
皮下脂肪が少なければ伝導によって熱を放出できるので脂肪をまとめて貯蔵 cfラクダ おしり
体を冷やす効果的な方法は、生ぬるい水に浸したスポンジで全身を拭うこと
冷水に入ると血管が収縮し血液の流れが届かなくなり、熱の放出が減る
首、わきの下、脚のつけ根など、太い血管が肌の表面近くを流れるところを冷やす
熱は敵と戦うために創造主から与えられた強力なエンジン 発熱で病原菌から体を守る
(一方で、感染症の前触れに過ぎない場合、体温を下げる必要があるとする説もある)
体内の水分が5~8%失われると疲労感やめまい、15~25%失われると命に係わる
食べ物を消化すると、排泄物が生成され、それを排出するために水分が必要となる
鳥は尿酸として排出するので水分がいらない
海水には腎臓でろ過して排出できる以上の塩分が含まれているため、海水を飲むと脱水症状を加速させる
海水を体にかけて気化熱で体を冷やす
汗で最大12g/日塩分が失われる 塩分が足りないと、疲労感や倦怠感を覚え、頭痛や吐き気がする
寒さ
高度100mごとに気温1℃下がる エベレスト頂上-40℃ 深海2℃前後を保つが、南極海面は塩分による凝固点降下のため-2℃まで下がることもある
空腹と低体温は相乗効果 南極徒歩到達のファインズとストラウドは最大11650kcal/日消費
エスキモーの基礎代謝はヨーロッパ人より33%高く、皮下脂肪が増える
外気25℃以下で寒さを感じる 無風で外気0~5℃でも中枢温度を維持できる
-0.5℃以下は氷点を下回る
-29℃で時速16㎞の弱風で体感温度-44℃、40㎞で-66℃ 気温が氷点下0℃前後でも凍傷の可能性
凍傷 血液が肌の表面を流れると体温が奪われるので、容積に対し表面積の広い組織(手足鼻耳)を凍らせ、その熱量で中枢温度を維持する
細胞を満たしている体液に氷の結晶ができ、凍っていない体液が濃くなり、浸透効果により細胞から水分が引き出され、細胞が収縮し細胞内の塩分濃度が高くなり、タンパク質が損傷して回復できなくなり、細胞が死ぬ
急激に凍結すると、細胞内で氷が針状の結晶となり、細胞膜に突き刺さる
この状態で急に温めると、細胞に隙間が生じ体液が漏れ、周囲の組織を膨張させ、毛細血管に残った赤血球が固まりとなって血液の流れを阻害し、末端の組織に酸素と栄養が届かず、組織が壊死する
-50℃で裸の肌は一分以内に凍る 目も 体は洋服で覆えても肺は冷気にさらされる
水は空気よりはるかに早く(25倍の伝導率)体の熱を奪う
20℃以下で熱がどんどん放出される 15℃で裸なら2~3時間が限界 5℃では30分もたない 氷点では15分で低体温症になり30~90分で死ぬ
南極海は-2℃以下でないと氷結しないので手を入れると凍傷になる
南極海に生息する魚は血液中に不凍液の役割をする物質がある
英仏海峡横断は9~27時間かかるが、運動による熱生成、たくさんの皮下脂肪、食事をとることで成功できる
寒いと毛細血管が収縮し、循環器系の容積が減って血圧が高くなる
寒いと腎臓が濃度の高い尿を生成する能力も弱まり、体液が大量に排出されて脱水症状を起こす
血液が多く循環するほど奪われる熱が多いので、流れる血液の量を減らさなければならないが、減らすと体表面の組織に運ばれる酸素と栄養分も減るので、血管は膨張と収縮を繰り返す
体が震えると体内で生成される熱量は5倍に増えるが、対流によって対外に放出される熱量も増える
本能的に増えるのはグリコーゲン量によって決まる
自発的に動かすのは体力、持久力、エネルギー量による
子どもは体の大きさに対して表面積が広いので、よけいに生成された熱が奪われる
赤ちゃんはミトコンドリのア褐色脂肪があり、寒くても体は震えず、ミトコンドリアで化学エネルギーを生成する 脱共役タンパク質が代謝とエネルギーの生成を切り離す 一部の動物は成体にもある
中枢温度が35℃を下回ると、中度の低体温症、32℃より下回ると蓄積されていたエネルギーを使い果たし、体の震えが止まり、急激に体温が下がり、30℃くらいで意識を失う 脈はほとんどなく、呼吸は1~2回/分 28℃で不整脈、20℃で心臓が止まっている
水泳後の飲酒 運動で炭水化物を使い果たしたうえで、アルコールの分解にはグルコースを使うので、血糖値が下がり低血糖症になる
→体の反応が弱まり、血管が収縮せずに血液が循環しつづけ熱が放出される
気温20℃、80分で体温33℃に冷えた
生き返った最低中枢温度13.7℃ 1時間後救出、5か月後回復 寒さのため代謝が抑制され、酸素をほとんど使わない
仮死状態 お湯に入れて暖かい空気を呼吸させる 極度に冷えているときに体温を上げると不整脈になりやすい
体温が下がると代謝率が下がり、血液の量が減っても生き延びることができる
心臓を4℃前後の冷たい溶液に浸して最長1時間動きを止める
マグロやサメ 対抗流血管系による熱の交換機能が発達し、体温を水温より高く保つ
鳥 渉禽類の足は細長く断熱効果に優れる
ペンギン ハチ 群れて体を寄せあう
爬虫類 皮膚の色素細胞で体外から得る熱を調節 筋肉を収縮させて熱を生成
中枢体温を37℃に維持できるだけの食べ物がないと、恒温動物であることを中断して冬眠し体温を2~5℃に保つ
鳥 渡りの季節の前に太らなければならないが、飛ぶためには体重制限がある
雪目 雪と氷の照り返し
ホワイトアウト 一面真っ白でクレバスに落ちたり、雪の塊に突っ込んだりする
速く
ATPの燃焼が筋肉の収縮の動力源 効率は高くなく、半分ほどしか使われず、残りは熱として分散される
ATPはクレアチン酸から供給されるが、なくなるとグリコーゲンとして筋肉に貯蔵されている炭水化物(1時間の運動に相当する量)か脂肪の代謝によって補う
それも使い果たすと肝臓や脂肪組織に貯蔵されているグルコース(ブドウ糖)と脂肪が動員される
脂肪の代謝には酸素が不可欠で時間がかかる →少しずつ力が落ちていく
炭水化物は有気性でも嫌気性でも分解できるが、嫌気性の方が速い
早く走る燃料としては炭水化物の方が優れているが、生成するATPの量が少ない
2、3分以上運動を続けるときは、有気性代謝の役割が重要
2分半で半分、4分で65%、マラソンではほぼすべて 心肺機能によって決まる
休息しているとき1/3l/分の酸素を消費 激しい運動ではその10倍
心臓は5.5l/分の血液を送り出す
全身5lなのでほぼすべてが1分間に1回心臓を通過する
アドレナリンの分泌を増やす 一回の拍動で送り出す血液の量を増やす
限界があるので拍動を増やす 運動していないと血液中の酸素の25%しか筋肉に吸収されないが、激しい運動をしているときは85%に達する
あまり活動していない器官から筋肉へと血液の流れが変わる
脳に供給される血液だけは運動に関係なく常に一定
運動すると過剰に呼吸するが、問題は肺が酸素を取り入れられないことではなく、心臓が酸素を組織に運ぶのが間に合わないこと but高度が高い場所では、呼吸が運動能力を制限する
運動すると、エンドルフィン(内生モルヒネ)が生成され、痛みを和らげ、リラックスと快感をもたらす
マラソン3400kcal、ツールドフランス5900kcal/日、カウチポテト族1500~2000kcal/日
炭水化物がグリコーゲンとして筋肉や肝臓に貯蔵される
再び貯蔵されるまでに最低24時間かかる
タンパク質が運動能力を向上させる科学的根拠はない
70%を炭水化物から摂取するのが理想的 激しいトレーニングをする人は80%
ゴールが見えるとアドレナリンがあふれ、最後のスパートができる
脂肪は同じ重量の炭水化物に比べて多くのエネルギーを含む
理論的には男性は9.5万kcalを脂肪に蓄えられ、1.5万㎞以上歩けるはず
炭水化物で貯蔵されるエネルギーでは30㎞ほど
筋繊維の種類は遺伝子 早い筋繊維は嫌気性代謝
白 遅い金背には有気性代謝 赤 ミオグロビン
短距離走で上昇する心拍数の75%は走る前から上がっている
長距離走ではあまり影響がない
嫌気性代謝は酸素がいらないので体内に蓄積されているATPとクレアチンリン酸ですべてのエネルギーがまかなえ、理論上15秒間持続できるので、100m以上同じ速さで走れる
→クレアチンリン酸を使い果たすと嫌気性代謝が始まり、乳酸がたまる
一気に加速するためには上半身の筋肉が重要 地面を蹴るために上半身がぶれやすく、前に走りにくくなるため、上半身を鍛え筋力によって垂直に姿勢を保つ
疲労は体を守るメカニズム ATPが細胞の命を脅かすレベルまで減少する前に筋肉の動きをやめさせる 筋肉の収縮を引き起こすカルシウムイオンが放出される
トレーニング 筋肉の協調を向上させる=筋繊維を同時に収縮させる
反復練習=心臓と骨格筋が変化し、より多くのエネルギーを生成できるようになる
心臓が大きくなると拍動で送り出せる血液量を増やせる
骨格筋の上限は断面積4~5kg/㎡ 二枚貝10~14
男性は女性よりヘモグロビンが10~14%多いので、より多くの酸素を運搬できる
水泳のキックは推進力よりも抵抗を減らすための流線型を描くためのバタ足
Assassin アサシン 暗殺者 ハシシを服用する人 恐怖心を和らげる
筋肉増強剤 成長ホルモン 体脂肪を減らす
血液ドーピング 赤血球が増えると血液の粘性も高くなるので、脳卒中や心臓発作のリスクが高くなる
スピードを決めるのは、歩幅と一歩の速さ 馬 2.5歩/秒 チーター 110㎞/時 3.5歩
筋肉の腱の骨にくっつく位置が重要
脚が長いことは一歩の動きが遅いことで相殺される
反動の利用 馬 靭帯が収縮 カンガルーのアキレス腱
筋肉は断面積の二乗、体重は体長の三乗増える
体重に対する筋肉の割合は体が小さいほど増える
衝撃を受けた箇所は冷やして血管を収縮させ、患部を圧迫して心臓より高く上げ、患部に流れる血液量を減らす
アルコールは血管を拡張する
宇宙
肺の空気がすべて噴き出て、血液や体液に溶けていたガスが気化し、細胞がばらばらになり、脳に酸素が運ばれず、寒さで凍りつき15秒と経たずに意識を失う
無重力では体液が体内を何度も循環し、赤血球の数が減少し、骨や筋肉が軽くなる
重力加速度 3Gで立っていられない 視界の端から色彩が失われ、4.5Gで視界はなくなる 8Gで腕や顔を上げることができない 12Gで意識を失う
戦闘機パイロットは7.5Gに16秒間耐える 背が高いほど心臓と脳の距離が長く不利
打ち上げ 当初は6G以上を90秒、現在は3.5G 戦闘機の緊急脱出は25Gが上限
-1G=逆立ち 最新式コースター-4G
バンジージャンプ 落ちる速さではなく、伸縮を繰り返すときの減速が問題 網膜剥離になる場合がある
スカイダイビングでは、急激に減速しないし、頭が上なので危険はない
宇宙空間は-270℃だが、太陽光線の通り道は熱くなるので人工衛星はゆっくり回転させる
無重力状態では体液が移動するが、2,3日で順応し、血液と体液の量を減らす 赤血球も減る
背が1,2cm伸びる
眠るとき体を固定するが、空気の流れを合わせないと自分の吐いた二酸化炭素で窒息する
咳とくしゃみが霧となり空中を漂うので、感染症が蔓延しやすい
ほこりも漂うのでくしゃみが多く30回/時
月面の塵が大敵 ファスナーが動かなくなる、スイッチが固まる、肺を覆う
筋肉の動きが協調しない、平衡感覚を失う、宇宙酔い
微重力状態では、重力の感覚器は反応しないが、角加速度の感覚器は機能しているので、脳が予想外の信号を受け取り宇宙酔いになりやすい
1か月に1%骨の質量が減る 10か月で30歳から75歳になる量に相当
筋肉が萎縮 特に足 心臓の筋肉も質量も減る
宇宙線 放射線 最低でも10~15g/cm2のアルミ壁で遮蔽 安全な放射線量は1ミリシーベルト
アポロ計画2週間未満で6グレイ 宇宙ステーション84日で77グレイ
コンコルド10マイクロシーベルト/時 →ロンドン-NT35マイクロシーベルト
通常の飛行機は高度が低いので宇宙線量が半分程度だが、時間がかかるので全体で浴びる量はほぼ同じ
ラパス標高3900mは年間2ミリシーベルト イギリス南西部コーンウォールの丘陵は7
宇宙服 パーソナル宇宙船 小型のロケットエンジン、空気と気圧と温度を一定に保つ 加圧
再突入 1650℃ 大きな振動 当初は6G 現在は1.2G 20分
起立性低血圧、起立性調整障害 体液の流れの変化 平衡感覚と筋肉の協調 地球酔い1,2週間
筋肉の委縮は数日で歩けるようになり、筋肉の質量は数週間で元に戻るが、骨が回復するには時間がかかる
宇宙空間で死んだ飛行士はいない 打ち上げ直後か再突入時に死んだ
生命
暑さ 多細胞生物は50℃を超えると生存率が急激に落ちる タンパク質がばらばらになる
単細胞真核生物も60℃以上に耐えられない
好熱性細菌は50℃、超好熱性細菌は80℃以上の環境を好み、硫化水素を酸化させ、水と硫黄を生成
熱ショックタンパク質 微量のDNAの断片から短時間で大量複製する酵素=犯罪捜査
酸 人間はph7.4 7.7 超7.0未満では生命を維持できない
好酸性微生物ph0.5 ピロリ菌は好酸性細菌ではないが尿素分解酵素を分泌してph2の胃の中にいる
好アルカリ性微生物 RNAはph9を超えると機能しなくなるので、水素イオンを取り入れて、細胞内の水素イオン濃度を中性に近いレベルに保つ
好アルカリ性微生物 洗剤 好酸性微生物 DNA複製、鉱石から金属回収
塩分 死海 海水の10倍 28%水溶する最大濃度 好塩性微生物 細胞内の塩分濃度が人間の200倍
地下 3.5㎞下 400気圧 60℃ 1㎞で11℃上昇 有機物質が極端に少なく岩石を食べている 8000万年前から閉じ込められている 数千年で倍に繁殖 バチルス・インフェルヌス(地獄から来た細菌)
無酸素 嫌気性微生物 メタン生成菌 反芻動物の消化管に共生
地球誕生時、空気には酸素は含まれていなかった シアノバクテリアの光合成 最初の酸素は海水中の鉄分を酸化させ沈殿させ、そのあと大気中に増え始めた
酸素は猛毒 電子をとらえ反応性の高い遊離基ラジカルになる
寒さ -80℃で代謝活動は止まり休眠 好冷性微生物は水中に生息 1~3℃
南極ボストーク湖は4000万年前から生物が閉じ込められている 好冷性微生物 石鹸、洗剤
凍結 天然の不凍液を合成→魚や昆虫の血液はグリセリンなどで過冷却 限界温度を少しでも下回ると一瞬で死
凍る→特別なタンパク質が氷の結晶核となり、大きくさせないように凍結する グリセリン
極限微生物 化学物質の毒性分解、汚染修復
昆虫のトレハロース カエルのグルコース
真空 細菌は耐えられる 2年半月面で生き延びた
生きのびることと成長することは違う 理解している範囲の生命は水がない場合仮死状態にならなければ生きられない→生命を探すことは水を探すこと
サイエンス・インポッシブル SF世界は実現可能か PHYSICS OF THE IMPOSSIBLE
‘08日本放送出版協会 ミチオ・カク
SFに登場するものがどの程度実現に近づいているか、そのいろいろなアプローチも紹介されていて面白い。
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不可能性レベルⅠ 現時点では不可能だが、既知の物理法則には反していないテクノロジー
フォース・フィールド
①ⅰプラズマ・ウィンドウ プラズマは電場や磁場で成形できる 真空と空気を分け隔てるのにも使える
ⅱレーザーのカーテン
ⅲカーボンナノチューブでできた格子[NEC飯島隆男]
ⅳフォトクロマティクス ⅰⅱⅲでは透明のためレーザー光線が透過するので、紫外線が当たると着色する光色性を備える
②磁気浮上 重力に逆らう 高温超電導体 マイスナー効果 鏡像の磁石 水も反磁性体 磁性材料の超伝導磁石で常磁体、反磁性体も浮揚させられる
不可視化 透明性は原子レベルで生じる性質
①メタマテリアル 屈折率を操作する cf蜃気楼 マイクロ波だけでなく可視光にまで拡張するのは困難 緑色500nmに対して50nmの構造[デューク大]
②フォトリソグラフィー・フォトニック結晶 負の屈折率 ガラス基板に銀の薄膜しフッ化マグネシウムをコートして銀の薄膜に格子状にエッチング 屈折率‐0.6 100nm
780nmの赤色には成功[ニームズ研究所 コスタス・ソウコウリス]
→可視光域で使えるレンズ開発
→光によるコンピュータチップ 熱損失が少ない
③プラズモニクス 緑色領域に負の屈折率 光を圧縮[カリフォルニア工科大 アンリ・レゼ他]
課題 三次元方向に光を曲げる、複数新同僚数領域の光を曲げる、シールドがかさばる、シールドの中から外が見えない 鍵はナノテクノロジー 走査型トンネル顕微鏡
[IBM ゲルト・ビニッヒ、ハインリッヒ・ローラー]
④光学迷彩 ホログラム すべての波が同期して振動している(コヒーレント)[東大 川上直樹]
⑤四次元の力を使う
レーザー アルキメデス 集光
課題 携帯式小型動力装置と安定性の高いレーザー発生物質
ライトセーバー 光を固める+光を途中で途絶えさせる プラズマを使う
デススター 核融合
①慣性閉じ込め レーザー光を集約 莫大なエネルギーを集約しムラなく照射することが困難[NIF]
②磁気閉じ込め 高温の水素ガスのプラズマ 磁場があるため均一の圧縮が困難[ITER]
③水素爆弾 X線波長領域で莫大なエネルギー 重水素化リチウムを並べると連鎖
④核爆発型X線レーザー 何千基
⑤ガンマ線バースター 超新星爆発後のブラックホールから放射されるジェット →不可能レベルⅡ
テレポーテーション
①量子テレポーテーション EPR実験 光よりも速く伝わるが、ランダムでない情報を含む信号は送れない→光子→原子 原子のからみ合いを利用 原子の情報が移る[ブラッドリー]
②ボース・アインシュタイン凝縮体BEC 絶対零度付近では全原子が同期して振動しスーパーアトムのようになる→量子コンピューター 複雑な分子、有機分子は難しい
ウイルス、細胞はともかく人間は不可能レベルⅡ
テレパシー 超感覚的知覚ESP おおまかならば不可能レベルⅠ
①脳スキャン 脳の電気信号は微弱mWで不規則、受信能力がない、受信できても解読できない
②fMRI機能的磁気共鳴画像法 何分の一秒の間、1㎜の範囲に照準 生体脳の思考パターンを描く
[ペンシルヴァニア大ダニエル・ラングリーベン]
嘘発見器←嘘そのものではなく、嘘をつくときに高まる脳の活動
思考の辞書 パターン認識←ニューラルネットワーク 脳の広範囲に分散
ユニバーサル・トランスレーター [カーネギーメロン大マーセルAジャスト トム・ミッチェル]
課題 巨大な磁石、被験者と外部ノイズの遮断、
→携帯化 原子磁力計 ヘリウムガスに気化したカリウムを浮遊させる
[ブリスベン大イーゴリ・サヴコフ マイケル・ロマリス]
思考を送る 特定機能を司る脳の部位に電磁気信号を送り込む[サドベリー研究所マイケル・パーシンジャー] 脳の地図[マイクロソフト創立メンバー ポール・アレン]
念力
重力はひきつけるだけ
電磁力は中性の物体を押すことはできない
核力は短距離だけ
エネルギー供給 体では5分の1馬力 エネルギー保存則
A電子センサーを心で操作
①脳波パターン 生体フィードバック 思考によるタイピング 脳波をコントロール[チュービンゲン大]
②脳に直接埋め込む ブレインゲート[ブラウン大ジョン・ドノヒュー]
B動かす 常温超伝導体 マイスナー効果
C変形させる ナノ工場 資材(アミノ酸)、道具(リボソーム)、設計図(DNA分子)
①大量のナノロボットに、レーザー光で信号を送り、原子を切断し、並べ替える
②パーソナル・ファブリケーターというレプリケーター [MITニール・ガーシェンフェルド]
③ナノ・リソグラフィー 走査型プローブ顕微鏡SPM 原子ひとつずつだと時間がかかる
[カリフォルニア大アリスティデス・レキチャ]
ロボット
ボトムアップ方式 ニューラル・ネットワーク
感情 進化の副産物→ロボットも自分を守りたい、目標を決め自らの生に意味と形を与えるために必要となる
意識 思考や情報処理が人間と異なる可能性
→統語論と意味論の違いが曖昧化すれば、質問を理解しているかどうかは無意味
危険な存在? サルの知能で危険 インフラのAI ←炭素とシリコンのテクノロジーの融合
地球外生命とUFO
A 生命探査 ドレイクの方程式
水を追う 水は万能溶媒でいたるところで見つかる
炭素は結合の手が4本あり、複雑な分子をつくることができる
DNAのような自己複製する分子
①自ら光を発しないので母星のふらつきをとらえる=巨大で動きの早い惑星しか検出できない
→母星の光の変化をとらえる
②SETI地球外知的生命探査 通信傍受 1~10GHのマイクロ波放射を聴く 水素ガスの放射する周波数1.420GHを選択
←レーザーが使われている可能性=波長が短いので多くの情報を積み込める=指向性があり周波数がひとつなので受信が困難 圧縮、分散等されていれば単なるノイズとしてしか検知できない
ゴルティロックス・ゾーン外側 ドレイクの方程式より多い 木星衛生エウロパに液体の水
ゴルティロックス・ゾーン内側 ドレイクの方程式より少ない
地球 木星サイズの星がなければ彗星や小惑星を弾くことができず生命は存在できない
比較的大きな月のおかげで地軸が安定
スノーボールアース=何度も絶滅の危機 人間の遺伝子はほとんどそっくり=クローン 強い磁場
ほどほどの自転速度 銀河からちょうどより距離=放射線量
③知的生命 ⅰ感知機構ⅱ物をつかむⅲコミュニケーション手段+軍拡競争
自然はありとあらゆる姿かたちを実験した
捕食者の方が賢い→立体視する目
スケールの法則 体重と体積→強度、呼吸 熱損失(表面積)と熱量(体積)→暖かい方が体が大きい
考えられる文明発展段階[ニコライ・カルダジョフ]
〇死んだ植物を機械の燃料にしている 地球
①降り注ぐ太陽光線を利用して惑星全体のエネルギーを取り込む
②太陽の全エネルギーを利用できる ①の1000倍 ほかの恒星系に移住できる、住んでいる惑星を動かすことができる
③銀河全体のエネルギーを利用できる ②の100億倍 ブラックホールのエネルギーも利用でき、銀河内を自由に飛び回れる
→地球を訪ねたり征服したりしようとはしない(=生命のない惑星が無数に存在する)が邪魔なので除去されたりする可能性はある 蟻塚?
〇から①への移行の前に文明が自滅する可能性
B UFO 特徴:空中でジグザグ動く、停電になったりエンジンがかからなくなったり、音もしない
g力は地球の重力の100倍を超える→無人or半分機械
モノポール(時期単極子)地球では見つかっていないが、理論上ビッグバンの瞬間にはたくさんあり、宇宙旅行できる種族なら回収できてもおかしくない
巨大な推進機構がない←月にナノテク基地があり、ナノテクノロジーで無人で自動操縦のナノシップを飛ばす
スターシップ 人類が生き残るには、いつか太陽系から近くの星へ逃げ出さなければならない
αケンタウリの恒星系でも4光年以上 現在のロケットは時速6.4万kmでは7万年
A ロケット 莫大な燃料、長い時間
①化学燃料 燃焼時間が数分 個体燃料 250秒 液体燃料 450秒
②イオンエンジン 推力が弱すぎるが真空中でも駆動できる 3000秒
太陽帆 直径数百km、月から何千基のレーザーで数十年放射→光速の半分程度の速さ スイングバイで戻る
③核融合ラムジェット 直径160㎞の漏斗で1Gの加速度の核融合のための水素ガスをかき集められる 1年で高速の77%の速度 時間の進み方が遅くなるので11年で400光年離れたプレアデス星団に到着 ←存在量の少ない重水素と三重水素の核融合はできるが、存在量の多い陽子-陽子核融合には成功していないし、生じるエネルギー量も少ない
④原子力ロケット 核爆弾と化す可能性 ティンバーウィンド計画
⑤核パルス推進ロケット 複数小型核爆弾 オリオン計画 冥王星まで1年で往復、一番近い恒星に44年 1000個以上の水素爆弾、重さ800万t、400m 放射能汚染 1~100万秒
B 最初の160㎞の重力を振り切るために大半のコストがかかっている
①宇宙エレベータ 高度3.6万㎞の衛星を地上に固定 60~100Gパスカルの張力 鋼線は2Gパスカル
カーボンナノチューブは120Gパスカルに耐えるが現在はせいぜい15mmの長さ
1個でも原子の位置が狂うと強度が30%低下 ケーブルの人工衛星や隕石からのシールドが必要
②太陽を活用したスイングバイ 止まっている星からはエネルギーを獲得できない
③レールガン 電磁力を利用 衝撃波の速度の制約を受けない 空気との衝突←月に設置
太陽から地球までの2/3のレールで5000G
C 船 無重力←回転して遠心力による人工重力
隕石に対して特別なシールドが必要
放射線対策が必要
D 長時間の旅行に対し仮死状態にする 低体温 不凍液 血液を抜き、冷たい溶液を注入、硫化水素混合空気
E ナノシップ イオンは軽いので、光速近くまで簡単に加速でき、摩擦がないので慣性で進む
安価なので量産できる コーラ缶サイズ
どこかの衛星に着陸して自己複製することで銀河系税対に広げられる
ナノ粒子を噴射すればイオンエンジンと同じ利点を持ちながらはるかに大きな推力
[ミシガン大ブライアン・デルクリスト]
反物質ロケット 100万~1000万秒[ペンシルヴァニア大ジェラルド・スミス]
反物質と反宇宙 ダ・ヴィンチ・コード イルミナティ
反電子、反陽子、反水素の作成に成功[ERN] 物質と接触すると爆発
→イオン化して磁気瓶に閉じ込める
反電子4㎎で数週間で火星、30㎎で冥王星、7gでαケンタウリまで飛ばせる 10億倍のエネルギー
作るのが大変なら宇宙から捕獲 cp対称性の破れにより、物質と反物質の不均衡から反物質のたまり場があるはず 16㎞の正に帯電している球で反陽子を引き寄せ、100mの球で止めて磁気瓶に閉じ込め、反電子と結び付け反水素をつくる 金星と火星の間に80gの反物質
[エンチバー・ラルジーズ ジェラルド・ジャクソン]
E=±mc2 [ディラック] シュレーディンガー方程式を修正 物質と反物質の解 スピンを予言
反重力 重力と同じもの 反物質は重力のもとでは上昇せず落下するはず
反宇宙 CP反転宇宙がありうるとすればビッグバンで100%の対消滅が起こり原子が存在しえない
→CPT反転宇宙 電荷、パリティ、時間の進行を反転させると、すべての物理法則に従う 交信不能
原子未満の粒子はT反転可能 量子論ではT反転だけは不可能だが、CPT反転は成立
不可能性レベルⅡ 物理世界に対するわれわれの理解の辺縁にかろうじて位置するようなカテゴリー
光より速く
A空間を引き伸ばす 後方を引き伸ばし、前方を縮める アルクビュレ・ドライブ
→負の物質 実在するとしても無よりも軽いので深宇宙でしか見つからないだろう 重力レンズ
負のエネルギーは実在するが量がわずか
B空間を切り裂く 二点間をつなげる シュヴァルツシルトの解 ワームホール
課題 ブラックホールは往来不可能、つぶされる←負のエネルギー、負の質量による反発力で可能
1mのワームホールに木星の質量に匹敵する負のエネルギーが必要 不安定 青方偏移による放射 線
[ワシントン大マット・ヴィサー]
航跡場卓上型加速器 現在1m2000億Vの加速→プランクエネルギーの加速に必要な長さは10光年
[ILC、SLAC等]
タイム・トラベル チャールズ・ディケンズ「クリスマス・キャロル」
[ホーキング]未来からの観光客が今いないbut不可能な法則がみつからない
ワームホールを利用←片道切符 さかのぼれるのはタイムマシンがつくられた時点まで[リチャード・ゴット]
回転する宇宙[クルト・ゲーデル]←宇宙の実質的な回転はゼロ
無限に長い回転する柱のまわりを回る[ファン・ストックム]←物質はばらばらになってしまう
①過去の歴史を繰り返すだけ 最初のアイデアの出どころはわからない
②自由意思に制約 ターミネーター
③宇宙が分かれる バック・トゥー・ザ・フューチャー
万物理論でしか事象の地平線の物理学を把握できない
並行宇宙
①超空間、高次元 ひも理論から予言[リーマン]
[サルバドール・ダリ「磔刑 超立方体」「記憶の固執」][マルセル・デュシャン「会談を降りる裸体」]
[オスカー・ワイルド「カンタヴィルの幽霊」]
②マルチバース ひも理論から予言 自然定数が生命の存在を許すように調整されている
③量子論的並行宇宙 原子の確率論的世界と人間の世界とを隔てる見えない壁 宇宙は電子より小さかったのだとしたら、宇宙も並行な状態で存在する
無から生まれた ベビーユニバース
①正電荷と負電荷の総和はゼロ②宇宙の回転はゼロ③宇宙の物質-エネルギー総量がゼロかもしれない理由
プランクエネルギーのレベルで時空が不安定になり、宇宙を抜け出せる可能性
何がインフレーションをはじめさせ、なぜとまったのか
→500kt級核爆弾の爆発程度でも宇宙は誕生する?
→ベビーユニバースは、モノポールは質量が大きいのでエネルギーを注入すれば膨張する
コンタクトできるのか 干渉性を失っている
基本定数を宇宙のDNAとみなせば、宇宙は進化し、適者生存[リー・スモーリンのアイデア エドワード・ハリソン] ←検証不能
①無からは何も得られない②収支とんとんにはできない③ゲームからは抜けられない
第一種永久機関 消費する以上のエネルギーを生み出す
系が対称性をもつなら結果的にそれは保存則になる 宇宙の法則が時間の推移に対して不変なら、結果的に系のエネルギーは保存される[エミー・ネーダー]→エネルギー保存則は約10億年は持ちこたえられる
宇宙の73%がダークエネルギーという真空のエネルギー 総量は天文学的だが地球上にはきわめて少ない 物理基本法則の見直しが必要[ニコラ・テスラ]
予知能力
マクスウェルの理論では先進波が時間をさかのぼる=反物質の動き
[ファインマン] ディテック方程式 同じ電子が時間をジグザグ行き来している?
数学的な操作だけで、物理的現象はそのまま 同じ過去を繰り返す=因果律を破らない
タキオン 光より早く動く 虚数の質量 エネルギーを失うたびに加速 虚数の質量ビッグバン以前の宇宙に存在し、今はもう存在しない→ヒッグス・ボゾンという通常の粒子になった
検証不能
科学は間接的ex太陽の成分の水素はスペクトルから判断している
やがて検証可能にex原子
不可能
自己言及[ジョン・バロウ] ゲーデルの不可能性定理