Θたけのこ たびの話とか

たびの話、科学の話、読んだ本の話 とか

人間はどこまで耐えられるのか

Life AT THE EXTREMES  THE SCIENCE OF SURVIVAL

(00)’02河出書房新社 フランセス・アッシュクロフト

 

人間の身体が山に登ったり、海に潜ったり、暑いところ、寒いところ、など極限状態に近づくにつれてどんなふうになっていくのか。極限状態に生きる生物の適応の仕方。丁寧で面白い。

 

高く

高山病 低酸素症 徐々に慣らせば8000mでも数日は耐えられる

 高圧酸素室で気圧を上げると数分で意識を失う

高度1.92万mで肺は水蒸気で飽和 海面で6% エベレスト頂上で19%

 大気中より肺胞内の方が酸素分圧が低い 肺胞内の水蒸気

 正常な酸素濃度を維持できる最低気圧は100トル1.04万m

 1.89万m以上で血液が沸騰

呼吸は酸素ではなく二酸化炭素によって調整される

 息が止められないのは酸素を求めて、というよりも血液中の二酸化炭素が上がるから

 酸素濃度が低いと呼吸のペースが速くなり、体内の二酸化炭素が排出されるため、息が止まる

 二酸化炭素の生成に時間がかかるため、呼吸を楽にするために更に多くの酸素を吸わなければならない→睡眠を妨げる→体力消耗

高高度に到達すると、一週間で呼吸が通常の5~7倍になる        

 呼吸を抑制するために呼吸に代わり腎臓が血液の酸素を回復させるが、時間がかかり効果も小さい

酸素を運搬する赤血球が増えると、酸素の量も増えるが、血液の粘性が高くなり、心臓が血液を送り出しにくくなる そもそも酸素が増えるという効果はどうやらないようだ

高地の人は胸部が大きく、肺の容量の割合が大きい

湿度が低いので脱水症状になりやすく、呼吸が増えると肺から水分が気化して排出されるので更に悪化

太陽放射、氷や雪からの反射で日焼け

空気が薄く大気の断熱効果が低くなり多くの熱が放射され、高度100mごとに1℃低下

強風で体感温度が下がる

 

深く

水圧 10mごとに1気圧 気体の体積が減る 気体が体液に溶ける量が増える

上昇する際に、窒素が気泡となり、毛細血管をふさぐ 

水につかるだけで血液が上がるので、海難救助で引き上げると、血液が下半身に流れ、低体温となった足の血液が心臓に戻り、心停止を引き起こす→水平に引き上げる

頭が水深1mを超えると、肺への水圧で物理的に呼吸できない

ホースで空気を送り込む ホースがつぶれなかったとしても、ホースに空気を送る以上の水圧から空気が逆流し、人が吸い込まれる

浮上すると、体内の空気が膨張し、血液に空気が侵入し、脳に血液が流れなくなるので、調整時間が必要

オウムガイの殻は推進750mの水圧まで耐えられる

魚の浮き袋は、深いところに行くと空気が圧縮されるので更に沈み、浅いところに行くと空気が膨張するので更に浮かぶため、浮き袋の空気の量を調整する必要がある →通常は限られた深さで生活する

呼吸を誘発するのは体内の二酸化炭素濃度なので、息を吐いてから潜れば、息を止められる時間が伸びるが、脳が正常に機能できる酸素濃度が下がると意識を失う

潜ると乳酸がたまり、それを分解するために酸素が必要となるので休息が必要になる

水に潜る動物は血管を収縮させてあまり関係のない器官への血液供給を減らし、酸素消費量を抑える

窒素酔い アルコール中毒と似ている

 水深50m付近から生じ90mで意識を失う メカニズムは不明

純粋酸素は24時間を超えると肺に炎症 7気圧で5分が限界

二酸化炭素 呼吸を刺激 0.04%から6%に上昇しても1気圧なら影響ないが10気圧では中毒、意識を失う

水深30mより深いと窒素酔いを避けるため圧縮空気は使えず、窒素を別のガス(通常ヘリウム)に置き換え(ヘリオックス)酸素分圧が0.5バールを超えないように調整する

 ヘリウムは不活性ガスで中毒を起こしにくく濃度も低いので、粘性も少なく呼吸しやすく、水に溶けにくく血液に溶ける量も少ないので減圧の時間が短くてすむが、熱伝導率が高く呼気を通じて体温が逃げていく

 空気が軽いほど声帯が早く振動するので声が高くなる

水深200mで高圧性神経症候群HPNSになる

飽和潜水(サチュレーションダイビング)

 周囲の水圧と同じ気圧に維持された居住用カプセルで時間をかけて減圧する

 100mで4日、 300mで10日 退屈

水中では重さを感じない 上下もわからないが泡が手掛かり

 回転する道具を使いにくい

 海流でじっとしていることが困難

 水の密度が高く作業がしにくい 

光が屈折し目の焦点が合わないので、ゴーグルをつけて焦点を合わせるが、大きく見える

水は光を吸収し赤、黄が奪われ、15mで青緑、100mで青だけが残り600mで完全な暗闇

密度が高い液体では音の振動が早くなり聞き取りにくく、音波は早く伝わるので音の方向を判断しにくい

 トリエステ号1960年1月23日 10920m 1100バール

  潜水艇1620年頃 コルネリス・ファン・ドレベル テムズ川

 

暑さ

中枢温度は37℃前後に保たれているが、0.5℃の範囲で変動し、午後遅くに高くなり、夜明け直前が最も低い 42℃を超えると心臓発作を引き起こして死に至る恐れがある

表面温度は幅がある 寒いと20℃、激しい運動で41℃

体温の主要調節器は脳にある 肌には寒冷受容体

 28℃が最も敏感 暑さを痛いと感じる受容体

精子はとくに高温に弱い

哺乳類は50℃以上になると数分で死ぬが、人間は空気が乾いていれば汗をかくことで高温に耐えられる

サウナ 127℃でも20分耐えられる

 短時間ならもっと高温でも耐えられる

対外から取り込む熱を減らす 毛が断熱層の役割

体内で生成される熱を放出する 毛細血管が膨張する

 放射60%→伝導20%→対流20%→汗の蒸発(外気が体温より高い場合の唯一の方法)

 1mlの汗に2400cal 20倍の熱放出 300万個の汗腺

 アドレナリンが発汗を促す 10~12l/日暑くなくても0.8l/日

 湿度が75%を超えると汗が蒸発せず脱水症状を起こすだけ         

背が高い人ほど表面積が増えて効率的に熱を放出できる

 皮下脂肪が少なければ伝導によって熱を放出できるので脂肪をまとめて貯蔵 cfラクダ おしり

体を冷やす効果的な方法は、生ぬるい水に浸したスポンジで全身を拭うこと

 冷水に入ると血管が収縮し血液の流れが届かなくなり、熱の放出が減る

 首、わきの下、脚のつけ根など、太い血管が肌の表面近くを流れるところを冷やす

熱は敵と戦うために創造主から与えられた強力なエンジン 発熱で病原菌から体を守る

 (一方で、感染症の前触れに過ぎない場合、体温を下げる必要があるとする説もある)

体内の水分が5~8%失われると疲労感やめまい、15~25%失われると命に係わる

食べ物を消化すると、排泄物が生成され、それを排出するために水分が必要となる

 鳥は尿酸として排出するので水分がいらない

海水には腎臓でろ過して排出できる以上の塩分が含まれているため、海水を飲むと脱水症状を加速させる

 海水を体にかけて気化熱で体を冷やす

汗で最大12g/日塩分が失われる 塩分が足りないと、疲労感や倦怠感を覚え、頭痛や吐き気がする

 

寒さ

高度100mごとに気温1℃下がる エベレスト頂上-40℃ 深海2℃前後を保つが、南極海面は塩分による凝固点降下のため-2℃まで下がることもある 

空腹と低体温は相乗効果 南極徒歩到達のファインズとストラウドは最大11650kcal/日消費

エスキモーの基礎代謝はヨーロッパ人より33%高く、皮下脂肪が増える

外気25℃以下で寒さを感じる 無風で外気0~5℃でも中枢温度を維持できる

 -0.5℃以下は氷点を下回る

-29℃で時速16㎞の弱風で体感温度-44℃、40㎞で-66℃ 気温が氷点下0℃前後でも凍傷の可能性

凍傷 血液が肌の表面を流れると体温が奪われるので、容積に対し表面積の広い組織(手足鼻耳)を凍らせ、その熱量で中枢温度を維持する

 細胞を満たしている体液に氷の結晶ができ、凍っていない体液が濃くなり、浸透効果により細胞から水分が引き出され、細胞が収縮し細胞内の塩分濃度が高くなり、タンパク質が損傷して回復できなくなり、細胞が死ぬ

 急激に凍結すると、細胞内で氷が針状の結晶となり、細胞膜に突き刺さる

 この状態で急に温めると、細胞に隙間が生じ体液が漏れ、周囲の組織を膨張させ、毛細血管に残った赤血球が固まりとなって血液の流れを阻害し、末端の組織に酸素と栄養が届かず、組織が壊死する

-50℃で裸の肌は一分以内に凍る 目も 体は洋服で覆えても肺は冷気にさらされる

水は空気よりはるかに早く(25倍の伝導率)体の熱を奪う

 20℃以下で熱がどんどん放出される 15℃で裸なら2~3時間が限界 5℃では30分もたない 氷点では15分で低体温症になり30~90分で死ぬ

 南極海は-2℃以下でないと氷結しないので手を入れると凍傷になる

 南極海に生息する魚は血液中に不凍液の役割をする物質がある

 英仏海峡横断は9~27時間かかるが、運動による熱生成、たくさんの皮下脂肪、食事をとることで成功できる

寒いと毛細血管が収縮し、循環器系の容積が減って血圧が高くなる

寒いと腎臓が濃度の高い尿を生成する能力も弱まり、体液が大量に排出されて脱水症状を起こす

血液が多く循環するほど奪われる熱が多いので、流れる血液の量を減らさなければならないが、減らすと体表面の組織に運ばれる酸素と栄養分も減るので、血管は膨張と収縮を繰り返す

体が震えると体内で生成される熱量は5倍に増えるが、対流によって対外に放出される熱量も増える

 本能的に増えるのはグリコーゲン量によって決まる

 自発的に動かすのは体力、持久力、エネルギー量による

 子どもは体の大きさに対して表面積が広いので、よけいに生成された熱が奪われる

赤ちゃんはミトコンドリのア褐色脂肪があり、寒くても体は震えず、ミトコンドリアで化学エネルギーを生成する 脱共役タンパク質が代謝とエネルギーの生成を切り離す 一部の動物は成体にもある 

中枢温度が35℃を下回ると、中度の低体温症、32℃より下回ると蓄積されていたエネルギーを使い果たし、体の震えが止まり、急激に体温が下がり、30℃くらいで意識を失う 脈はほとんどなく、呼吸は1~2回/分 28℃で不整脈、20℃で心臓が止まっている

水泳後の飲酒 運動で炭水化物を使い果たしたうえで、アルコールの分解にはグルコースを使うので、血糖値が下がり低血糖症になる

 →体の反応が弱まり、血管が収縮せずに血液が循環しつづけ熱が放出される

 気温20℃、80分で体温33℃に冷えた

生き返った最低中枢温度13.7℃ 1時間後救出、5か月後回復 寒さのため代謝が抑制され、酸素をほとんど使わない

 仮死状態 お湯に入れて暖かい空気を呼吸させる 極度に冷えているときに体温を上げると不整脈になりやすい

体温が下がると代謝率が下がり、血液の量が減っても生き延びることができる

 心臓を4℃前後の冷たい溶液に浸して最長1時間動きを止める

マグロやサメ 対抗流血管系による熱の交換機能が発達し、体温を水温より高く保つ

鳥 渉禽類の足は細長く断熱効果に優れる

ペンギン ハチ 群れて体を寄せあう

爬虫類 皮膚の色素細胞で体外から得る熱を調節 筋肉を収縮させて熱を生成

中枢体温を37℃に維持できるだけの食べ物がないと、恒温動物であることを中断して冬眠し体温を2~5℃に保つ

鳥 渡りの季節の前に太らなければならないが、飛ぶためには体重制限がある

雪目 雪と氷の照り返し

ホワイトアウト 一面真っ白でクレバスに落ちたり、雪の塊に突っ込んだりする

 

速く

ATPの燃焼が筋肉の収縮の動力源 効率は高くなく、半分ほどしか使われず、残りは熱として分散される

ATPはクレアチン酸から供給されるが、なくなるとグリコーゲンとして筋肉に貯蔵されている炭水化物(1時間の運動に相当する量)か脂肪の代謝によって補う

 それも使い果たすと肝臓や脂肪組織に貯蔵されているグルコースブドウ糖)と脂肪が動員される

 脂肪の代謝には酸素が不可欠で時間がかかる →少しずつ力が落ちていく

 炭水化物は有気性でも嫌気性でも分解できるが、嫌気性の方が速い

 早く走る燃料としては炭水化物の方が優れているが、生成するATPの量が少ない

 2、3分以上運動を続けるときは、有気性代謝の役割が重要

 2分半で半分、4分で65%、マラソンではほぼすべて 心肺機能によって決まる

休息しているとき1/3l/分の酸素を消費 激しい運動ではその10倍

心臓は5.5l/分の血液を送り出す

 全身5lなのでほぼすべてが1分間に1回心臓を通過する

アドレナリンの分泌を増やす 一回の拍動で送り出す血液の量を増やす

 限界があるので拍動を増やす 運動していないと血液中の酸素の25%しか筋肉に吸収されないが、激しい運動をしているときは85%に達する

 あまり活動していない器官から筋肉へと血液の流れが変わる

 脳に供給される血液だけは運動に関係なく常に一定

運動すると過剰に呼吸するが、問題は肺が酸素を取り入れられないことではなく、心臓が酸素を組織に運ぶのが間に合わないこと but高度が高い場所では、呼吸が運動能力を制限する

運動すると、エンドルフィン(内生モルヒネ)が生成され、痛みを和らげ、リラックスと快感をもたらす

ラソン3400kcal、ツールドフランス5900kcal/日、カウチポテト族1500~2000kcal/日

炭水化物がグリコーゲンとして筋肉や肝臓に貯蔵される

 再び貯蔵されるまでに最低24時間かかる

タンパク質が運動能力を向上させる科学的根拠はない

70%を炭水化物から摂取するのが理想的 激しいトレーニングをする人は80%

ゴールが見えるとアドレナリンがあふれ、最後のスパートができる

脂肪は同じ重量の炭水化物に比べて多くのエネルギーを含む

 理論的には男性は9.5万kcalを脂肪に蓄えられ、1.5万㎞以上歩けるはず

 炭水化物で貯蔵されるエネルギーでは30㎞ほど

筋繊維の種類は遺伝子 早い筋繊維は嫌気性代謝

 白 遅い金背には有気性代謝 赤 ミオグロビン

短距離走で上昇する心拍数の75%は走る前から上がっている

 長距離走ではあまり影響がない

嫌気性代謝は酸素がいらないので体内に蓄積されているATPクレアチンリン酸ですべてのエネルギーがまかなえ、理論上15秒間持続できるので、100m以上同じ速さで走れる

クレアチンリン酸を使い果たすと嫌気性代謝が始まり、乳酸がたまる

一気に加速するためには上半身の筋肉が重要 地面を蹴るために上半身がぶれやすく、前に走りにくくなるため、上半身を鍛え筋力によって垂直に姿勢を保つ

疲労は体を守るメカニズム ATPが細胞の命を脅かすレベルまで減少する前に筋肉の動きをやめさせる 筋肉の収縮を引き起こすカルシウムイオンが放出される

レーニング 筋肉の協調を向上させる=筋繊維を同時に収縮させる

 反復練習=心臓と骨格筋が変化し、より多くのエネルギーを生成できるようになる

 心臓が大きくなると拍動で送り出せる血液量を増やせる

骨格筋の上限は断面積4~5kg/㎡ 二枚貝10~14

男性は女性よりヘモグロビンが10~14%多いので、より多くの酸素を運搬できる

水泳のキックは推進力よりも抵抗を減らすための流線型を描くためのバタ足

Assassin アサシン 暗殺者 ハシシを服用する人 恐怖心を和らげる

筋肉増強剤 成長ホルモン 体脂肪を減らす

血液ドーピング 赤血球が増えると血液の粘性も高くなるので、脳卒中や心臓発作のリスクが高くなる

スピードを決めるのは、歩幅と一歩の速さ 馬 2.5歩/秒 チーター 110㎞/時 3.5歩

筋肉の腱の骨にくっつく位置が重要

 脚が長いことは一歩の動きが遅いことで相殺される

反動の利用 馬 靭帯が収縮 カンガルーのアキレス腱 

筋肉は断面積の二乗、体重は体長の三乗増える

 体重に対する筋肉の割合は体が小さいほど増える

衝撃を受けた箇所は冷やして血管を収縮させ、患部を圧迫して心臓より高く上げ、患部に流れる血液量を減らす

 アルコールは血管を拡張する

 

宇宙

肺の空気がすべて噴き出て、血液や体液に溶けていたガスが気化し、細胞がばらばらになり、脳に酸素が運ばれず、寒さで凍りつき15秒と経たずに意識を失う

無重力では体液が体内を何度も循環し、赤血球の数が減少し、骨や筋肉が軽くなる

重力加速度 3Gで立っていられない 視界の端から色彩が失われ、4.5Gで視界はなくなる 8Gで腕や顔を上げることができない 12Gで意識を失う

 戦闘機パイロットは7.5Gに16秒間耐える 背が高いほど心臓と脳の距離が長く不利

 打ち上げ 当初は6G以上を90秒、現在は3.5G 戦闘機の緊急脱出は25Gが上限

-1G=逆立ち 最新式コースター-4G

バンジージャンプ 落ちる速さではなく、伸縮を繰り返すときの減速が問題 網膜剥離になる場合がある

スカイダイビングでは、急激に減速しないし、頭が上なので危険はない

宇宙空間は-270℃だが、太陽光線の通り道は熱くなるので人工衛星はゆっくり回転させる

無重力状態では体液が移動するが、2,3日で順応し、血液と体液の量を減らす 赤血球も減る

背が1,2cm伸びる

眠るとき体を固定するが、空気の流れを合わせないと自分の吐いた二酸化炭素で窒息する

咳とくしゃみが霧となり空中を漂うので、感染症が蔓延しやすい

 ほこりも漂うのでくしゃみが多く30回/時

 月面の塵が大敵 ファスナーが動かなくなる、スイッチが固まる、肺を覆う

筋肉の動きが協調しない、平衡感覚を失う、宇宙酔い

微重力状態では、重力の感覚器は反応しないが、角加速度の感覚器は機能しているので、脳が予想外の信号を受け取り宇宙酔いになりやすい

1か月に1%骨の質量が減る 10か月で30歳から75歳になる量に相当

筋肉が萎縮 特に足 心臓の筋肉も質量も減る

宇宙線 放射線 最低でも10~15g/cm2のアルミ壁で遮蔽 安全な放射線量は1ミリシーベルト

 アポロ計画2週間未満で6グレイ 宇宙ステーション84日で77グレイ

 コンコルド10マイクロシーベルト/時 →ロンドン-NT35マイクロシーベルト

 通常の飛行機は高度が低いので宇宙線量が半分程度だが、時間がかかるので全体で浴びる量はほぼ同じ

 ラパス標高3900mは年間2ミリシーベルト イギリス南西部コーンウォールの丘陵は7

宇宙服 パーソナル宇宙船 小型のロケットエンジン、空気と気圧と温度を一定に保つ 加圧

再突入 1650℃ 大きな振動 当初は6G 現在は1.2G 20分

起立性低血圧、起立性調整障害 体液の流れの変化 平衡感覚と筋肉の協調 地球酔い1,2週間

 筋肉の委縮は数日で歩けるようになり、筋肉の質量は数週間で元に戻るが、骨が回復するには時間がかかる

宇宙空間で死んだ飛行士はいない 打ち上げ直後か再突入時に死んだ

 

生命

暑さ 多細胞生物は50℃を超えると生存率が急激に落ちる タンパク質がばらばらになる

 単細胞真核生物も60℃以上に耐えられない

 好熱性細菌は50℃、超好熱性細菌は80℃以上の環境を好み、硫化水素を酸化させ、水と硫黄を生成

 熱ショックタンパク質 微量のDNAの断片から短時間で大量複製する酵素=犯罪捜査

酸 人間はph7.4 7.7 超7.0未満では生命を維持できない

 好酸性微生物ph0.5 ピロリ菌は好酸性細菌ではないが尿素分解酵素を分泌してph2の胃の中にいる

 好アルカリ性微生物 RNAはph9を超えると機能しなくなるので、水素イオンを取り入れて、細胞内の水素イオン濃度を中性に近いレベルに保つ

 好アルカリ性微生物 洗剤 好酸性微生物 DNA複製、鉱石から金属回収

塩分 死海 海水の10倍 28%水溶する最大濃度 好塩性微生物 細胞内の塩分濃度が人間の200倍

地下 3.5㎞下 400気圧 60℃ 1㎞で11℃上昇 有機物質が極端に少なく岩石を食べている 8000万年前から閉じ込められている 数千年で倍に繁殖 バチルス・インフェルヌス(地獄から来た細菌)

無酸素 嫌気性微生物 メタン生成菌 反芻動物の消化管に共生

 地球誕生時、空気には酸素は含まれていなかった シアノバクテリア光合成 最初の酸素は海水中の鉄分を酸化させ沈殿させ、そのあと大気中に増え始めた

 酸素は猛毒 電子をとらえ反応性の高い遊離基ラジカルになる

寒さ -80℃で代謝活動は止まり休眠 好冷性微生物は水中に生息 1~3℃

 南極ボストーク湖は4000万年前から生物が閉じ込められている 好冷性微生物 石鹸、洗剤

凍結 天然の不凍液を合成→魚や昆虫の血液はグリセリンなどで過冷却 限界温度を少しでも下回ると一瞬で死

 凍る→特別なタンパク質が氷の結晶核となり、大きくさせないように凍結する グリセリン

極限微生物 化学物質の毒性分解、汚染修復 

 昆虫のトレハロース カエルのグルコース 

真空 細菌は耐えられる 2年半月面で生き延びた

生きのびることと成長することは違う 理解している範囲の生命は水がない場合仮死状態にならなければ生きられない→生命を探すことは水を探すこと

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