人工超知能が人類を超える 台場時生
人工超知能が人類を超える シンギュラリティ その先にある未来
The future beyond the singularity The artificial superintelligence will surpass mankind
‘16日本実業出版社 台場時生
シンギュラリティのキーワードで読みました。特異点に到達に備えよう、というような内容は多いのですが、特異点に到達したら、人類は進化のバトンを機械に手渡して、幸せは無くなる、それは不幸なのではなく、無の境地、解脱の境地に入るのかもしれない、という見解はとても興味深い。そういう点では、未婚者が増えたり、子供を産まなくなったり、してきているのは人類としては進化して機械に手渡す準備をしているのかもしれない。
人が人生という道に迷った時に進むべき方向を指し示してくれる「導きの星」アドラー
=理想とする人類の未来像
ロボット カレル・チャペック 戯曲「RURロッサム・ユニバーサル・ロボット会社」1920
家事手伝い用人型ロボットが自意識をもち、人類を滅ぼしてしまう
登場時から人間に敵対する構図→ターミネーター、マトリックス、HAL
特異点は生物進化のゴール コンピュータが人間に頼らずに自らの力で勝手に進化していく
機械に進化のバトンを手渡す
①生身の身体・脳をそのまま維持 遺伝子操作等による身体面の強化等はある
②サイボーグ
③機械化
意識はニューラルネットワークの虜
物質的なニューラルネットワーク
非物質的なクオリアを伴う意識
脳の容量や構造の精密さが増し知能が高度化すると、実現できる感情のレベルも上がるとすれば、人工知能の方が人間よりも深く優れた感情をもつ、と言えるし、人間には備わっていないまったく新しい高度な感情をもつようになるかもしれない
科学技術的進化
農業革命 動物からのテイクオフ 物質
産業革命 機械による生産と輸送 エネルギー 肉体労働の外部化
情報革命 電子による通信と知識処理 情報 頭脳労働の外部化
↓
ロボット革命 人間すべての外部化 人力フリー社会
生物革命 命の特異点 個の保存
遺伝子の意図的改変、再生医療・ナノテク医療等による不老不死の実現
ヘイフレック限界 細胞分裂は50~60回
宇宙進出 種の保存
生物的進化は受動的で限られた適応力しかもたない
科学技術的進化は能動的、万能的で強力な効果を発揮する
→生物の目的である個と種の保存は達成され、生物としてのゴールに到達
無限の知識、無限の知性、無限の美、無限の創造性、無限の愛
全知全能 神の概念に向かって突き進んでいく
アメリカ発明家未来学者レイ・カーツワイル「ポスト・ヒューマン誕生」
非生物的進化 全知全能に向かって突き進む
生きるために制約を解除する→制約を解除するために生きる
世界のすべてを知るための科学
世界のすべての制約を解除し、完全なる自由を手に入れるための技術
幸福は絶対尺度では測れない、相対的な尺度で測られる
幸福度の大きさ=現状-幸福のゼロ点
絶対的な幸せは存在しない 味わっては消える幸福の特性こそが、幸福の尊さ
愛、成長、快楽、幸福は生きるための手段
手段が目的に転化するのが人間が持つ特別な性質 途中段階の価値がつり上げられる
自分の生きる目的として何を選ぶかは各人の自由、生き方多様性の保護
不幸を一つ消す=幸福を一つ消す 不幸の内世界=幸せのない世界
望みがすべてかない状態価値をこれ以上上昇させられなければ幸福度は低下していく
→人類の未来に幸せがない 人類としての無の境地 欲望や感情が消滅した状態
宇宙の歴史138億年を一年に例えると、80年は0.18秒
金額だと豪邸14邸に対しアイス1個分
すべては浮世のこと つい最近までこの世はなかったんだから、あまり気にすることはない