Θたけのこ たびの話とか

たびの話、科学の話、読んだ本の話 とか

ジュール・ヴェルヌ 八十日間世界一周 ほか

八十日間世界一周をたまたま読んで、一通り読みたくなった。

小説ごとに主人公の出身国が違うのが、主人公のキャラクターに反映されているのだろうか。

厳密な理論や数値はわからないけれど、理論と数値に基づき気球や潜水艦やロケットや様々な道具をつくり、旅に出る。

仲間割れしない。危機に際して冷静に機転を利かして協力してひたすらに旅をする。

基本的に土地土地に対して偏見や侮蔑的なものが無い。

 

八十日間世界一周 Le Tour du Monde en Quatre-Vingts Jours」

読みたいと思いつつ、映画で見たこともあるし、結末も知っているので、なかなか読む気にならなかったのだけど、ようやく読むことができた。

フォッグ氏が駆け足で旅するのがもったいないなあ、と思いつつ、私も駆け足で旅したので、街の印象の記述に親近感を感じる。帰りのチケットのフライトまでの間に、たよりにならない情報をもとにその場所まで向かう。

1872年12月21日午後8時45分が期限。ロンドンからフランスに渡りイタリアまで抜けてカイロ、アデンを経てインドまではあっという間に進むのは、当時すでにインドまでは当たり前に渡航できた、ということなのだろうか。

予定のスケジュールに実際の到着地を重ねていく。余裕があると寄り道して、遅れていると途中を省略する。旅の仕方も似ている。私は途中で途方に暮れたりしたけど、フォッグ氏は常に沈着冷静。象を使ったり、船員を買収したり、燃料にするために途中で乗船している船を買ったり、とお金があるから冷静でいられるのか。一方でインドでアウダ夫人を助けたり、インディアンに捕まった従僕パスパルテゥーを助けたり、と、そういった面を隠し持っている。私も途中での思いがけない出会いを楽しんだ。

Quatre-Vingtsという言葉の響きがいいのかな。

 

「気球に乗って五週間 Cinq semaines en ballon」

デビュー作。気球でアフリカ大陸を横断!アフリカを旅する前に読みたかった。水をブンゼンの電池で分解して水素を得て、それを暖めたり冷ましたりして制御するヴィクトリア号という気球をつくったイギリス人サミュエル・ファガーソン教授が、従者ジョーと猟の好きなディック・ケネディーとザンジバル島から旅立つ。「わたしは、わたhしの道を行くのではない。わたしのあとにできるのがわたしの道なのだ。」空からの形容がグーグルアースを見ているようで面白い。

かつてアジアが文明の中心で、そこの土地が収奪されて人はヨーロッパに移った。そこもだんだん活力が落ちてきて、アメリカに移ろうとしている。そこもやがて収奪されると、いよいよこのアフリカが活力のある場所になるだろう、と語りながら、リュヌ地方を訪れる。月の山。まだナイル源流とは知られていなかったのか。。

現地人に襲われたり、チャド湖で鷲に穴をあけられて不時着したり、無風の沙漠で身動き取れなくなったり。

現地人にとらわれていた司祭を助け、神のもとに返す。そこで金鉱を発見したが「人間として何が大切か」「金が人を幸せにするのか」と問い、持ち帰ることを断念させる。

荷物もゴンドラも捨てて、草を燃やし、グイナの滝にたどり着く。

 

地底旅行 Voyage au centre de la terre」

ハンブルクに住むリーデンブロック教授はルーン文字で書かれた文書を甥のアクセルに助けられて解読すると、アルネ・サクヌッセンスがアイスランドのスネッフェルス山から地球の中心に到達した旨記載されていた。ガイドのハンスを雇い、地底の旅に出かける。「運命がいかなる道を示そうと、ただその道を行かん エト・クァクンウェ・デデリト・フォルトゥナ・セクァムル」ウェルギリウス アエネイスの言葉。

理論的に位置や方角などを計算する教授に対し、ところどころのつじつまの合わない点をいぶかしがるアクセル。しだいにアクセルの方が積極的に進んでいく。このやりとりが面白い。この面白さがなんだろう、と思っていたら、解説によればまさにドン・キホーテそのもの。

地底に海をみつけ、まさに地中海。火山噴火により、ストロンボリ島から地表に戻る。4800km11週間の旅だった。

 

海底二万里 Vingt mille lieues sous les mers」

パリ自然史博物館のピエール・アロナックス教授が、ネモ館長の潜水艦ノーチラス号

に拉致されて海底の旅に。潜水艦は水を圧縮して重くすれば沈む。「陸に必要なのは新しい大陸ではなく、新しい人間」

紅海と地中海はアラビアン・トンネルでつながっていた。

アトランティス大陸上陸。

南極点到達。

フェロー島とロフォーテン諸島の間にある大海のへそで脱出。

 

「ミステリアス・アイランド L’ile mysterieuse」

南北戦争から脱出したサイラス・スミスとニューヨーク・ヘラルドの記者ギデオンス・ピレットら5人が太平洋の孤島に漂着する。

ロビンソン・クルーソー的なところ、こちらは次々と文明の利器をつくりあげていく。ダイナマイト、蝋、一粒の麦から麦(一粒に10穂、1穂に80粒)、石炭を燃やして精鉄。亜鉛とカリを用いて電池、鯨のひげを使ったわなで猟、など。

危険が迫るときに奇跡的に助かることが幾度かある。海底二万里のネモ館長が助けてくれていた。

 

「月世界に行く Autour de la lune」

 アメリカの大砲クラブのインペイ・バービケーン会長とニコール大尉とフランス人ミシェル・アルダンが12月1日20:47にフロリダの900フィートのコロンビナード砲で40万ポンドの綿火薬により直径108インチ、19,250ポンドのアルミニウム製砲弾により月に向かう。彗星に軌道を曲げられたり、月で火山噴火に遭遇したりするも12日1:17太平洋に落下。

 

「地軸変更計画 SANS DESUS DESSOUS」

北極圏が競売にかけられ大砲クラブの北極実用化協会ガエヴァンジェリーナ・スコービット夫人の援助により81万4000ドル、平方マイルあたり200セントで落札。月旅行の際の大砲を改良したメリーライト火薬(メリメラはごたまぜ)2000tにより18万tの砲弾を発射して地球の自転軸を変えることで北極を温暖な場所に移す作戦。場所はキリマンジャロ。数学者JTマストン。

 

「氷のスフィンクス Le sphinx des glaces」

エドガー・ポーによるアーサー・ゴードン・ピムの冒険の物語に惹かれジョーリング具は レン・ガイ船長のハルブレイン号に乗船させてもらい、南極をめざす。

 

十五少年漂流記(2年間の休暇)DEUX ANS DE VACANCES」

ニュージーランドオークランドのティアマン寄宿学校の生徒が夏休みにスラウギ号の旅に出るところ、乗組員不在のうちに流されてしまい、漂着。

「おそれずにおこなえ。常に努力せよ。つかれは有益である。これを実行すればからだも心もしっかりしてくる。」

「どんな危険な状態におちいっても、秩序と熱心と勇樹とをもってすればきりぬけられないことはない」

 

脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克 中野剛志 中野信子 適菜収

対談。近代的合理性、知性偏重への懐疑。合理性で考えれば、子供を持たない方が可処分所得も増えるし、政治よりも脱出を選んでいく。でも多くの人にとって自由は苦痛。ナショナリズムや宗教がその反動。

格差拡大は平和のせい。だとすると、格差は縮まらないのか?

 

近代的人間観を捨てよ!

・人間の攻撃性

自分のリソースを奪われまい 不安 女性 セロトニンが少ない

他人のリソースを奪いたい 男性 シャーデンフロンテ メシウマ感情 人の不幸で飯がうまい

ドーパミンが多い民族は外交上手だが浮気性 ヨーロッパ 自分でルールを探し出す

                                                                       ←日本、東アジア ルールに引きずられる

・対象との類似性、獲得可能性が高いと妬みの感情が強くなる 俺にもできるのになぜあいつだけ

 

ナショナリズム 内集団バイアス 身びいき

 人間の集団は放っておくと戦争になる性質を包含 根拠のない優越感

・ジャスティス(正義)の論理 男性 一般論、原則論に基づき断定的

 ケア(配慮)の論理 女性 具体的に相手に共感して判断する=保守 空気を読む セロトニンが少ない

・人間関係の解決方法 アルバート・ハーシュマン イグジットかボイス

 束縛がないとイグジットする→ボイス 改善しようという意欲は束縛から生まれる

・知性を鈍らせなければ人間は繁殖もできないし共同体の維持もできない

 知性を鈍らせる(理性の暴走を防ぐ)には、アルコール、宗教、ナショナリズム

・聖的なものは、知性ではなく権威でもって黙って従わせる

 一神教 創造破壊志向の強烈な集団だった ルールを見つける

・われわれ(同じネイション)という観念をもたないと代議制はできない

 

自由 

 ・身長 遺伝70%、柔らか頭・地頭 70%、知能 一般因子は50%、言語性知能 15% 景観や環境の影響が大きい

環境要因によって遺伝するのは一世限り エピジェネティック 利根川進

・自由は不快 人間の脳は自分の意思で何かを決定することには向いていない

 国民主権、民主主義は人間の脳にそぐわない

前近代的な共同体が崩壊したから戦争の道にすすんだ

前近代の否定=親殺し 丸山眞男

・暴走進化論 生物の進化がある方向に暴走する 適応に無関係 知性偏重も?

・アメリカ 同調圧力が高い 規格や標準化が好き

 アメリカ人は選択の自由を尊重する。ただし、アメリカのやり方を選択したときだけ。

 自由という理念を守ることが保守

 

ポピュリズムルサンチマンをかき集めて票にする B層

・知的エリートA層が支持 賢いからバカを支持する 勝ち負けを冷徹に計算

    直接的な被害者ではない 社会が破壊されていく様子を観察するのが楽しい

・オキシントン 幸せホルモン 集団で活動するときに集団内の結束がより強固となり、排他的差別的になる

・集団でいることの快感を助長するのが構成員の誰かを排除=生贄にする行為 都市部は生贄が圧倒的に多い

・デイヴィッド・リースマン

伝統指向 伝統に従う

内部指向 自分の価値観にしたがい行動 共同体の価値観を自分の中に持っている

他人指向 他人に流される 共同体から切り離されているから集団への帰属を求める

サイコパスは正義を擬態 美醜と正邪の判断は脳の同じ領域の反応にもとづく

・ルックスの良し悪しと知能の高低は連動する

適応的な遺伝子を引き継いでいる人間を美人と判断する ブスでもいいから子供を産め、はおかしい

結婚の自由市場化により女性の容貌への評価の重みが増し、容貌が経済格差に直結する社会環境に変化した

・オタクと左翼は似ている 現実を抽象化し理念を精製する

・自己利益の計算の結果としての協力行動は二人くらいまでしかできない

 →社会は知性以外のもので統合されている

・自己欺瞞能力が高い=自己正当化能力 自分に都合のいい情報を集積し凝縮 バカに何を言っても無駄

 

戦争

・戦争により平等というイデオロギーが加速 軍事組織・国家財政・動員

戦争には富の再配分の機能がある 戦争は健康や教育が必要なので戦争のおかげで福祉国家

平和のせいで格差拡大

・知性主義 机上の空論 知性の陥穽

反知性主義 プラグマティックなものを重視 本来良い意味を左翼がネトウヨにレッテル貼り

・子供が大人になるのは、ソーシャライゼーション慣習や制度を教えられて社会化していく

 タブラ・サーラ(白紙) 社会を根本的にラディカルに改造したい人は子供を純粋な存在と思いたい

 人間は社会とか環境とかどうにも抗いようのないものの中で人格が形成され、容貌の美醜や知性の優劣もかたち作られていく=本当の自分なんてものはない

・殺戮を楽しめる人は1% 戦争が好きな人は死んでいく

 生き残った人の大半は生き延びたくて逃げ足が速かった

・陸軍は絶対的な権力が必要なので、立憲主義は邪魔になり、絶対王政が強くなった

イギリスは島国で海軍だけで守れたので立憲主義が残り、自由が残った

  自由主義とか立憲主義という価値観は、地政学的な要因が大きい

・腋のにおいが子作りのためのフェロモン 腋臭を嗅ぐと性欲が高まる 少子化の原因は核家族

ゲマインシャフト(共同社会)化した会社はだめになるどころかパフォーマンスがいい

 人間は集団で生きるのが進化の上で適応的だった 長く付き合う以外に相手のことは認識できない

 

イラク戦争=普遍的価値観を掲げるアメリカの新世界秩序が終わった

 リーマン・ショック=経済のグローバル化が終わった

・需要と供給が均衡するのは物々交換の世界だけ

不確実性に対する準備として貨幣を貯める 不確実性があると供給と需要は均衡しなくなる

・人間の本質や社会の現実というのはそれなりの研鑽を積まなければ理解できない

・人間という観察者がいるからこそこの宇宙は成立している 人間原理 純粋に客観的な心理は無い

・人間はわかりあえないが、共存しなければならないから、共通の記号を用いて一応わかったことにしている

 孤独な自我を強烈に意識するのは、個人主義の伝統があり、だからこそ共同体とかシンボルとか権威の重要性をわかっている

Black Sheep 悪癖の科学 その隠れた効用をめぐる実験 リチャード・スティーヴンス

リチャード・スティーヴンス イグ・ノーベル賞

いろいろな実験で不道徳的なことの効用を探る。

 


 

相手かまわず

 性的興奮も脳の報酬回路を活性化させる 痛みの感受性低下

 男性は視覚優位、女性は触覚優位 オーガズムの瞬間は共に衝動抑制が不活性化

 オーガズムは快感の絶頂なのに苦悩にゆがむ顔になる

 セックスは体力を奪い取る ストレスが解消される

 クーリッジ効果 無反応になっても相手が変わると男女ともよみがえる

 性的刺激が意思決定に影響 目先の利益を優先するようになる リスク選好

 赤い色は男性の闘争心をあおる

 

酒は飲め飲め

 アルコール依存症からアルコール使用障害に名称が変わった

 生活環境が薬物摂取に関係 生き方や状況がそうさせる

 酒は心臓病やうつ病のリスクを下げる

 飲酒の影響で注意力、集中力が低下するが、想像力は高まる

 適度の飲酒で男性も女性のように相手の感情に伝染しやすくなる

 度を超すと尊大になり、自信過剰になる

 迎え酒は二日酔いに効く 二日酔いはアルコールへの欲求を失わせる

 

チョー気持ちいい 侮蔑語卑猥語

  一日に話す言葉の0.3~0.7%が侮蔑語卑猥語

  1.5万くらいので60~90語

 悪態の種類 社会的悪態 不快表現の悪態、侮蔑的悪態、様式的悪態

 知能指数が低いほどよく口にするが、社会階層の頂点ではねあがる

  最大の効果をねらう?

 侮蔑的表現で論点を強調すると、議論の説得力が押し上げられる

  ただし聞き手がすでに内容に共感しているときだけ

 悪態をつくことで痛みへの耐性が高まるが、濫用すると効果が薄まる ラロケジアlalpchezia

 

アクセルを踏みこめ!

 ハンドルの持ち方で運転の対応がわかる 片手運転

 スピードを上げるのは楽しさと挑戦 退屈しているとスピードをあげる

 運転技術があるから安全運転になるわけではない

 

恋をしましょう

 生理的な変化が先にあって、それに心理的な情動のラベルがくっつく

 魅力的な顔は平均性と見慣れた顔(単純接触効果)

 恋は精神だけでなく身体の健康さえも危うくする

 妻が夫に慈愛を注いだ場合、妻は健康になり幸福度が上昇し、夫は不健康になる

 夫が妻に慈愛を注いでも両者の健康状態は変わらない

 恋愛の初期は神経成長因子が増える

 恋に落ちて結婚した夫婦のほうが長年の関係に満足している

 

もっとストレスを!

 スカイダイビングは可能を自己調整できる場面

 ストレスを受けると精神機能が低下して情報処理がとどこおる

 ストレスが記憶をつくる過程を強化して忘却を寄せつけない

  ただしストレスがなくなってから

  記憶を想起するプロセスではなく記憶痕跡を定着させるほうに作用

 時間の流れが遅くなったが感じるだけで処理速度は変わらない

 エンドルフィンが多幸感 ユーストレス

 笑顔でディストレスが減ってユーストレスが増える

 ユーストレスが感情の自己抑制・記憶力の向上

 

サボりのススメ

 秩序は前例を優先させる保守的傾向、無秩序は新しいことに重きを置く独創的傾向

 チューイングガムがストレス解消効果

 いたずら書きをしている人のほうが記憶力がよい 退屈な作業のなかで集中力を保つ

 退屈するとそこに意義を見いだそうとする

  可能性が広がる ほかのことをしろという合図

 退屈すると不快になるとわかっていることをあえて選んだりする

 

ダイ・ハード 臨死体験

 臨死体験では血中酸素濃度がむしろ高いので鮮明に記憶に残る

  喜びと平穏に満ちた体験

 臨死体験者は死をあまり恐れなくなり死後の世界を信じるようになる

 死は意外にも喜ばしい体験

 感情は時間の流れを先回りできない

  未来の出来事に対する感情を予測するのが難しい

アーネスト・ヘミングウェイ

「the sun also rises日はまた昇る

邦題からは颯爽とした復活の話かと思いきや、againではなくalsoなんだよね。読んでいると繰り返される日常、という意味のような気もするが、そこからもがいて抜け出す兆しも見えてくる。会話に出てくるa lost generation 失われた世代 とよく訳されているが 自堕落な世代 lostは迷子 さまよえる。 でもさまよえる子羊はstray sheep。よく言われる、失われた20年、はこの言葉からきているような気がするが、受け身形ではなく、この小説のようなもっともがいている感が欲しい。「人生は着実にすぎ去っていくのに、自分は存分にその果実を摘みとっていない」「面白いじゃないか、そう想像するだけで」

PEAK SECRETS FROM THE NEW SCIENCE OF EXPERTISE 超一流になるのは才能か努力か? アンダース・エリクソン

能力の源は、脳と身体の適応性 遺伝ではない

 許容できるパフォーマンスレベルに達し自然にできるようになってしまうと練習を続けても向上につながらない

 ホメオスタシスの枠内

 

限界的練習deliberate practice

 心的プロセスをいかに改善するか

 目的のある練習 短時間+反復 3F Focus集中 Feedback Fix直す

  ①コンフォートゾーンから出る    現在のレベルを少しだけ超える、これで十分の向こう側に広がっている世界

  ②集中力

  ③明確な具体的目標

  ④達成するための計画

  ⑤フィードバック モニタリング

 短期記憶の制約を超える

 大量情報の迅速な処理 正確な判断、迅速有効な対応

 もっと頑張るではなく別の方法を試す

 

技能とトレーニング技術の相互発達

基礎的な動きは子供の方が適応能力がある

身体が負荷その他の刺激に適応する能力

意志よりも意欲

楽しくはない!

練習が投資だと思えるようになってくる

成功すると信じる

伴走する仲間

少しずつ達成を確認

誤解 ①能力の限界は遺伝的特徴で決まる←才能は自分で作る

   ②継続すれば徐々に上達する←やり方を変える

   ③努力さえすれば上達する←デザインした練習が必要 

移民の経済学 the economics of immigration ベンジャミン・パウエル

移民は比較優位により世界の富を増大させる

高技能労働者に対し低技能移民は補完的労働であり完全代替ではない

低技能労働者の相対賃金が低下したとしても資本が流入し、所得の低下は限定的で一時的

本国での構成水準の低下や失業率の増加は確認されていない 送金

本国の政治体制を個人で変えることは困難

同化政策が重要 法律の順守等社会的便益

 

財政:収入 税収増 所得税 人口増による固定資産税増加

                起業家精神が旺盛

   支出 教育への費用負担

                失業すれば本国に戻る者が多い

                病院に行く者の比率は少ない

                高齢になれば本国に戻る者も多い

 

先進国の賃金が高い理由

・労働者が高い技能を持っている

・経済が労働者の技術をうまく使いこなせている

 

市場アプローチによる移民政策 思いやり、相互扶助、成長志向

 需要主導 雇用主が申請

 供給主導 能力ベースのポイント制

不法移民  1法と秩序全体の維持に影響

     2公共性政策をコントロールしようとする努力を損なう

     3正規の移民に対して不公正、不公平 不法移民を罰金により合法化

アルゼンチン、ノルウェのスヴァールバル諸島では採用通知があれば移住可能 ラント・プリチット

移民政策に対する堅牢な考え方

 ①国籍は差別の根拠になる

 ②道徳的義務感は対象との距離で異なる

 ③経済発展は個人の幸福ではなく国民国家成長の観点で議論される

 ④生活水準の向上に労働移動は必要ない

 ⑤低技能労働者は受入国の賃金を引き下げ仕事を奪う

 ⑥税収への寄与以上に社会サービスを受給する

 ⑦犯罪とテロのリスクを増大させる

 ⑧文化的衝突が起きる

国際労働移動を拡大させる不可抗力

 ①国際間で低技能労働者の賃金格差が拡大

 ②豊かな国で人口減少、貧しい国で人口増加

 ③労働以外すべてがグローバル化 労働のグローバル化が最も利益を生む

 ④非貿易財・サービス分野の雇用が成長

 ⑤ゴースト・カントリー 労働者の国外脱出が加速

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People Skills 人と“うまくやる“3つの技術 ロバート・ボルトン

人とのかかわり方を「変えることができる」だけでなく「変えざるを得なくなる」

 

傾聴リスニング 向き合いアテンディング 集中して話を聴く

 話し手が何より強く求めるのは「相手の心がここにある」という心理的実感

①真剣な態度を見せる

②適切な動作を示す

③アイコンタクトをする

④集中できる環境をつくる

自己主張アサーション うながしフォローイング 話をうながす

 ①ドア・オープナー(話のきっかけ)を与える 非強制的なもの

              相手の様子に触れる・話をうながす・沈黙する・向き合い

 ②最小限の刺激を与える あいづち

 ③質問を減らす 一度にひとつだけ 会話の方向を決めない

 ④相手に気を配りながら沈黙する 黙っているのは積極的に自分自身と対話しているから

傾聴・観察・何を伝えようとしているのかを考える

対立解消コンフリクト・マネジメント 反映リフレクティング

 相手の主張をより深く理解し、理解していることを伝える

①言い換えパラフレーズ 簡潔・本質だけ・内容に焦点・聞き手自身の言葉で言い換え

②感情をくみとり応答に反映させる

感情をあらわす言葉に注目・全体的内容に気を配る・ボディランゲージを観察・私だったらどういう気持ちだろうか,と自問

③真意をくみとり応答に反映させる(感情を話の内容に結び付ける)

④相手の話を要約する

 

孤独

solitude創造的で楽しい充実した孤独

loneliness苦痛を伴う孤独 対人コミュニケーションが不適切

  

人間関係を破壊する対応

判断する 批判・悪口(ラベルづけ)・診断・称賛・指摘

解決策を伝える              命令・脅迫・説教・質問尋問・忠告

相手の問題を回避する ごまかし・論理的説得・元気づけ

 

反映型リスニングが効果的な理由

話し手①言葉は人によってちがう意味をもつ

    ②話し手はしばしばメッセージを暗号化する

    ③本題は切り出しにくい

    ④自分の感情を認識できないときがある

聞き手①注意散漫になりやすい

    ②感情のフィルターを通して歪められた形で話を聞く場合が多い

自分の受け取り方が正確かどうかを確認できる

 話し手が自分の感情を認識しやすくなる

 話し手が根本的な問題について話す気になる

 自分を理解してくれていると話し手が感じる

 

効果的なリスニング

①わかったふりをしない

②気持ちがわかるという言い方はしない

③応答の言い回しを変えてみる

④感情に注意を向ける

⑤相手の感情にぴったり合う言葉を選ぶ

⑥声で共感を示す会話の具体性を高める

確なフィードバック・少しだけ質問

⑧独断的にならずに確固たる応答を返す

⑨話し手の秘めた能力に会話の中で触れる

⑩質問に隠された感情をくみとって応答に反映させる

⑪過大な期待はしない

⑫反映型リスニングには時間を惜しまない

 

 

+αのフィードバック

①体に触れる

②事実情報を伝える

③話し手のために行動を起こす

④専門家を紹介する

⑤自己開示する

⑥直面化 聞き手が気づいた矛盾 リスクがある

 

ふさわしい場面

①行動する前

②論争や批判をする前

③相手が強い感情にとらわれているか、問題について話す気になっているとき

④相手が暗号で話しているとき

⑤相手が頭を整理したいと思っているとき

⑥率直な意見交換をしているとき

⑦自分が独り言を言っているとき

⑧新しい考え方に出会ったとき

 

望ましくない場面

①相手を受け入れられないとき

②相手の問題解決能力を信用できないとき

③相手と一定の距離を置くことができないとき

④リスニングを自分を隠す手段として使うとき

⑤聞き手の心の準備ができていないとき

 

ボディランゲージ

 感情は言語より非言語行動に宿る

①一番役立つと思う手段に注意を集中する 表情・姿勢や行動・声・身だしなみ

②文脈の中で読み取る

③言葉と態度の食い違いに注目する

④自分の感情と身体的な反応に注意を向ける 

 

効果的なコミュニケ―ションに不可欠な要素

①誠実さ                自己認識・自己受容・自己表現

②無私の愛 愛すること好きになること 相手を受け入れる 相手を尊重する 意志的な愛

③共感

・一定の距離を保ちながら相手の感情を正確に理解

・その感情を引き起こした状況を理解

・受け入れられ理解されていると相手がわかるようなやり方で接する

 

対人関係の型

服従型○もめ事を回避できる

・安心感がある

・他人の承認を得やすい

・責任を負う必要がない

・他人の援助を当てにできる

・人をコントロールできる

×自分らしい生き方ができない

・思ったほど満足できる関係が築けない

・自分の感情をコントロールできない

攻撃型○欲しいものを手に入れやすい

・自分を守れる可能性が高い

・他人をコントロールできる

×不安が募る

・敵をつくって自滅するおそれがある

・自分の自由がきかなくなる

・罪悪感にさいなまれる

・人間性が失われる

・他人との間に心情的な距離が生まれる

・健康に深刻な害を及ぼす

・社会不安を招く

自己主張型○自分に満足していい気分になる

・充実した人間関係を助長する

・不安や心配が大幅に減少する

・自分らしい生き方ができる

×生活の混乱や崩壊を招くおそれがある

・相手と対立してつらい思いをするときがある

 

自己主張メッセージの送り方

①相手の問題行動を客観的に説明する

     あいまいな言い回しを避けて明確に述べる

     行動説明に限定し、推測を排除する

     断定的な判断を避け、客観的な説明を心がける

      人格攻撃・絶対的な言葉・汚い言葉・断定的な判断

     行動説明はなるべく簡潔にする

     必ず本題について自己主張を行う

     自己主張の相手をまちがえてはいけない

②相手の行動が自分に及ぼす影響を具体的に明示する

  攻撃型対応に陥りやすい

     自分の領分が侵されているという意識がない

こうした物質的実質的な侵害は、ほかの行動に比べると大したことはないと考えられている

相手の行動に対していろいろ強い感情こそ抱くものの、結果として具体的な影響は受けない場合がよくある

     本当の理由を隠す場合がある

③自分の感情をはっきりと表現する

     ある感情を別の感情に置き換える可能性がある

     感情の強さを正確に表現するのも容易ではない

     批判的な言葉を選ぶ可能性がある

=相手を支配せずに断固たる態度を示す

自分の領分をしっかり守りながら、侵入者の領分も絶対侵さない

 

自己主張メッセージを発する基準

①相手が迷惑な行動を変える可能性が高い

②相手の領分を侵す可能性が低い

③相手の自尊心を傷つける可能性がほとんどない

④人間関係を損なうおそれがあまりない

⑤相手の対話への意欲を損なうおそれがあまりない

⑥相手が守勢を強めて関係が損なわれる可能性がほとんどない

 

自分の感情を知る方法

①素直に自分の感情に耳を傾けてみる

②体の声に耳を傾ける

③感じている気持ちを表に出す 

 

自己主張のステップ

①準備する メッセージを書いてみる

メッセージの妥当性の検証

・相手の領分を犯していないだろうか

・持続的懸案事項に関する自己主張なのか

・相手のとの間に基本的な信頼関係ができているか

・自己主張によって要望がかなう見込みがあるか

 場所やタイミング

②メッセージを送る 姿勢・アイコンタクト・表情・ジェスチャー・声・息

③沈黙して間をとる 相手はお互いに満足できる解決策を自分で考え出すことができる

④防衛反応に反映型リスニングで対応する

・相手の保身的姿勢が崩れる

・リスニングから得られる情報で自己主張を続ける必要がなくなる

手が強く望んでいるものが要求と相容れないとわかる場面がある

相手が自分をどう見ているかを知る手がかりを得やすい

⑤必要に応じて繰り返す

⑥解決策に焦点を当てる

・相手が提示する解決策が満足のいくものかどうかを確認する

相手が快く要求を受け入れるかどうかは問題ではない

・解決策を言い換えて相手に伝える

・相手に感謝の気持ちを伝える

・解決策の効果をお互いに確かめる機会を設ける

 

更なる自己主張法

①自然な自己主張

②適度な自己開示

③具体的事実に基づく評価 >お世辞・称賛

④関係を強化する

⑤選択的不注意 無視する

⑥引きこもり 関係を断つ

⑦相手を傷つけずに率直な意見を述べる +-両面

⑧代わりの案を提示する 相手の面目を保つ

⑨自然の成り行きと必然的な結果 賞罰に頼らない

⑩行動をやめさせる、感情を受け入れる

⑪Noと言う 理由付・先送り・単刀直入など

⑫環境を改善する

 

対立①感情的な対立②価値観の対立 →対立解消法

③要求の対立 →協調型問題解決

 

対立解消法 理性よりもまず感情に焦点を当てる

①敬意をもって相手に接する

②相手の立場を理解するまで話を傾聴する

③自分の意見、要望、感情などを述べる

↓効果

・高ぶった感情が急速に冷めて前向きの議論ができるようになる

・相手が変わる可能性

・当事者が進んで協力し、うまく解決しようとする

・意見の食い違いを当然のものとして受け入れるようになる

・お互いの関係が深まり豊かになる

 

協調型問題解決法 お互いを肯定する

①解決策ではなく要求という点から問題の本質を明らかにする WINWIN 何を、なぜ、どうすれば

②解決策についてブレインストーミングを行う

③当事者双方の要求をもっとも満足させる案を選ぶ

④誰が、何を、どこで、いつまでに行うかを計画する

⑤計画を実行する

⑥問題解決のプロセスを評価し、後日解決策の効果を検証する

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